KEMURI 20th Anniversary Tour 「F」 Final Series 2016.01.30 ZEPP TOKYO

KEMURIが1月30日に「KEMURI 20th Anniversary Tour 「F」 Final Series」のファイナルを東京・ZEPP TOKYOで行った。

2015年、結成20周年イヤーとしてリリースされた「F」、その全国ツアー「KEMURI 20th Anniversary Tour 2015『F』」が大盛況に終了した中、追加公演として東名阪でのツアーファイナルを迎え、最終公演では同じく2016年に結成20周年を迎えたRIZEとの激突が実現した。

新曲「PARTY HOUSE」で始まったステージは、次々と襲ってくるJESSE(Vo&G)のリリックに、感情を刺激する爆音のフレーズを奏でるKenKen(B)、的確なリズムでバンドを支える金子ノブアキ(Dr)による音の応酬が繰り広げられ、オーディエンスもそのラウドなサウンドに塗れながら、そのステージへ向かっていく。

「今日しかこの日はないと思うんで、家からネットも全部捨てて、会場に遊びに来てくれた人、(ここからマイクを通さずに)本当にありがとうございます!」と、JESSEからライブならではのコミュニケーションを挟み、「Get The Mic」へなだれ込む。
ラストの「カミナリ」まで、渾身のパフォーマンスで会場中の沸点を上げた彼ら。
オーディエンスの1人をステージに上げる”共演”をしたかと思えば、ギターを抱えたまま客席にダイヴするJESSE。「KEMURI、ツアーファイナルこれからだぞオマエら!準備出来てっか?」と、圧倒的なパフォーマンスで沸かせたまま、KEMURIに繋いだ。

そしてSEを掻き消すほどの大歓声で迎えられたKEMURIのメンバー。「F」に収録されているナンバー、「O-zora」がドロップされると、ステージのバック一面に映像が投影され、ライブパフォーマンスとリンクした構成が始まる。
「SUNNY SIDE UP!」では空を仰ぐ手がフロア中で埋め尽くされ、早くもステージとのコールアンドレスポンスが繰り広げられる。
「KEMURIの音楽、RIZEの音楽で、ちょっとでも元気になって帰ってもらいたいんだよね。」と、「F」を冠としたファイナルでありながら、20周年を共に祝し過ごしてきた時を分かち合うかのようなMCに続き、新旧問わない楽曲が次々に披露されていく。

投影された映像には、当時のMVが使用される楽曲がいくつもあり、それを背に最新のKEMURIのパフォーマンスが繰り広げられるというコントラストがある。しかし、それを懐かしむというよりも、寧ろ”最新のKEMURI”がいかに最高であるかが証明されているかのようなステージに、オーディエンスから幾度も大声援が向けられる。
コバヤシケン(Sax)、河村光博(Trumpet)、須賀裕之(Trombone)によるホーン隊からのリードで始まる「Broken wine glass, lonely night」では、心地よいスカパンクの真骨頂が披露され、津田紀昭(Bass)がリードしていく「New Generation」ではいくつもの拳が突き上げられた。

「白いばら」では、急逝した森村亮介(Trumpet)が映し出され、優しくも美しく力強い音が響き渡り、アンセム曲「PMA(Positive Mental Attitude)」では会場中が大合唱で包まれた。平谷庄至(Drums)からのカウントで始まった「Workin’ Dayz」は、KEMURIが初めて制作したMVであり、歴史をなぞるように組み込まれた本編は、大円団で幕を閉じた。
アンコールで迎えられ、KEMURIが初夏にシングル(タイトル未定)、伊藤ふみお(Vo)が春にソロアルバム(タイトル未定)をリリースすることが発表され、更にはKEMURIのツアーも予定されていることを告げると大きな拍手が向けられた。

初期の名曲「Rainy Saturday」、田中‘T’幸彦(Guitar)のカッティングから始まる「Ato-Ichinen」では、伊藤ふみお(Vocal)の呼びかけに2階席も総立ちとなり、袖で見守っていたKenKenも飛び入りしてのステージは、21年目の扉を開ける最高のステージとなった。
必ず笑顔になれるKEMURIの音楽とライブ。今年も、その体験が出来る活動が用意されていることに、心から感謝したい。我々はいつだって、KEMURIの音楽を浴びていたいのだ。


取材:2016.01.30
テキスト:Atsushi Tsuji
撮影:Wataru Umeda