TEARS OF THE REBEL インタビュー vol.44

3月11日に、約1年半ぶりとなるnew album『DISSIDENT』をリリースしたTEARS OF THE REBEL。バンド史上、最もバラエティー溢れた作品となった所以には、彼らでしか出せない音に詰められた想いと、メンバー自身が親しみ受けた80’s-00’sのオルタナティヴ・ロックを余すことなく描いたからである。そのギタリストであり、アパレルブランド「CHORD#8」のデザイナーとしても活躍をしている村瀬 貴俊より、バンド・楽曲・ライブについて語ってもらう。

—漠然とだけど”黒いガンズ”をやりたいなって

─本サイト初登場ですので、TEARS OF THE REBELの結成から伺えたらと思いますが、が2009年にKOJI(VOCAL)さんと始めることがきっかけだったんですか?

MURASE:そうだね。KOJIはSCREAMING SOUL HILLをやってて、オレがdrug store cowboyをやってる時から知ってる間柄で、お互い活動停止、解散後別のBANDを始めてたんだけど、何か物足りなかったりうまく転がらない中、KOJIから「なんかやろうよ」って声掛けてくれたんだけど、俺はバンドを作ったばっかりだったりとか、逆にオレがヴォーカリストを探してるときに、KOJIに声を掛けても他でやってたりとか(笑)。そんな感じで、お互いになかなかタイミングが合わない時期を2007年ぐらいから、何度か繰り返してて。2008年の冬ぐらいに、やっとタイミングが合って「じゃあ、やろうよ」っていう。それから、どういうことやりたいみたいな話をしていったかな。

─具体的なビジョンや音楽性よりも、KOJIさんはMURASEさんと、MURASEさんはKOJIさんと組むことが軸として合ったんでしょうね。

MURASE:音楽のジャンル云々より「彼とやりたい」って思ったし、あっちも「同じ世代で同じスキルを持ってやれそうだな」って思ってくれてたから、そこはお互い同じだったかもね。俺の中で、ボーカリストっていうのは大事な存在で、明らかにオーラがあって存在感の強い人。そういう人ってなかなかいなくて、そんなにミュージシャンを知らない中(笑)、頭の中に浮かんでたのはKOJIだけだった。

─そうやって始まる中、具体的な動きとしては曲作りになりますか?

MURASE:と言うより、スタジオに入ることだったかな。オレには「曲は任せたから、好きなことやってよ」みたいな。その中で、KOJIは漠然と”黒いガンズ”をやりたいなって言ってて。音楽性じゃなく雰囲気の話ね。そんな風に、気が合う2人で「ロックをしたい」っていう投げかけは覚えてるかなぁ。

─その時点では2人なんですよね?

MURASE:メンバーなんて、いないいない(笑)、2人ですね。「どういうメンバーにする」って話になったんだけど、取り敢えずスタジオに入っちゃって、曲のネタとかを持ってきてよって。だから最初は、例えばドラマーだったら知り合いに「ちょっと遊びきてよ」って声を掛けてって感じで、毎回来る人が違う(笑)。

─(笑)。セッションに近い感じですか?

MURASE:そうかも(笑)。「まず、転がさなきゃ!」ってことで、知ってる人をどんどん呼んでいったんだよね。

─そのセッションをしている間は、決められた曲があるというよりも、その「ロックをしたい」を具現化させる行為で、バンド名もその時点ではまだ決まっていなかった?

MURASE:今思えばそうだったのかな。メンバーが揃って顔を合わせてからじゃないと、バンド名は決められなかった。で、俺が何曲かのネタになるものを持って行って、その時々のベース・ドラムに伝えて。最初はジャムっぽい感じで進めていったかな。

─その中で、断片的なリフやフレーズでジャムっていったものが、楽曲とされるタイミングは、メンバーが決まってからですか?

MURASE:そう。最初のメンバーは俺らよりもみんな年下で、若いヤツらと組んだ。全員が同世代でやるよりも、新しい風がバンドに欲しかったしね。当時のメンバーが決まって、曲を作り出したのが2009年の半ばで、TEARS OF THE REBELとしての初ライブが2009年の9月9日です。

─メンバーが決まったということは、そこでバンド名も?

MURASE:KOJIが持ってきてくれたんだけど、コンセプトって程の大袈裟なものでもないけど、バンドの雰囲気を表す言葉を入れようと。TEARS OF THE REBELは(反逆児の涙)って意味なんだけど、まぁバンド名なんて、後からついてくるようなもんじゃん(笑)。スゲエ変な名前でも長い名前でも、ビッグになるとカッコ良く見えちゃったりするし、雰囲気とか匂いが重視だったな。

─そうやって活動を始めながらも、メンバーの脱退に見舞われます。

MURASE:結果的に2〜3年くらいやって、また振り出しに戻っちゃったんですよ。

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