武藤昭平with ウエノコウジ 「STRANGERS TOUR ~season1~」

4月にリリースされたアルバム「ストレンジャーズ」を提げ、全国21カ所22公演を行うツアー「STRANGERS TOUR ~season1~」の最終公演が、10月9日に東京・代官山UNITで開催された。
既に「STRANGERS TOUR ~season2~」も並行しておこなわれているが、全国の酒場やカフェを主な舞台としてツアーを展開している彼らにとっては、1つの区切りを示す公演となった。
また、この夜はスペシャルゲストとして、アルバムにも参加した堀江博久と青木ケイタ(THE MAN、DAD MOM GOD)の出演アナウンスがあり、開演前から数多くのオーディエンスが、酒を片手に詰め掛けた。

Calexicoの「Minas de Cobre」に導かれ、武藤昭平とウエノコウジがステージに姿を現す。「こんな立派なところで(笑)…」と話し始めるウエノは、この日のために4日間もの断酒を決行してライブに臨んでおり、彼らの予想を上回るオーディエンスたちに感謝を述べる。
「ストレンジャーズ」の始まりの曲でもある「ビートニク・ピエロ」でライブ(飲み会)がスタートし、武藤によるボディヒットで一気に盛り上がりをみせる。「レッツ・ブーズ・イット」では、俳優としての一面を持つ武藤へ、ウエノからの笑いあるフリから芝居を披露する一幕もあり、その後のMCでも出演する映画についてツッコミを入れるウエノに、照れ臭そうに笑う武藤の表情は、とても穏やかな雰囲気で、この会場を包み込む。

ロードムービーを観ているかのような楽曲のグルーヴに、ただただ酔いしれていられる至福の時間が流れる。時に手拍子で高揚する人、音楽に耳を傾けながら飲みふける人。いつもより広いbarとでも言うべきか、ここに音楽とアルコールを楽しむ空間を作り上げている彼らでさえ、その誰よりも楽しんでいるようだ。
武藤による、圧巻のボディヒットを披露した「アミーガ・アミーゴ」で踊り、あっという間に一部が終了した。その二部までの間、UNITのバーカウンターが長蛇の列になったことは言うまでもない。

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