The BONEZ TOUR 2016「TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE」 名古屋E.L.L

The BONEZが6月10日、名古屋E.L.LにてThe BONEZ TOUR 2016「TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE」の地方ファイナルを開催した。
5月6日の梅田 CLUB QUATTRO公演を皮切りにスタートした同ツアーは台湾を含む11公演の規模で開催され、当日もソールド・アウトとなる盛況ぶりで、アルバム「TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE」を携えたThe BONEZの現在形を凝縮したものだった。

JESSEから「力を貸してくれ!」の一声と共にスタートしたライブは、乗っけからシンガロングで一体となる。
フロアとステージとの目線は明らかに違うのだが、徐々に楽曲が進む中で交わる感情は、背伸びもない等身大のThe BONEZとBONERで、心の目線が合わさっていく感覚だ。
間髪入れず、その一体感を自ら破壊していくように「Revolution feat. Hiro Fujita」をドロップ。
従来のThe BONEZが得意とするグルーヴ、熱量のこもったラウドなナンバーでさえ、人間味が溢れる感情がサウンドとなって、ダイレクトにぶつかってくる。
それは過去のナンバーにも伝播し、メンバー個々の高まった人間力が、音像となって惜しげも無く襲いかかってくる。
また、フロアでその音を全身で浴びるBONERも、その様々な感情を包み隠さず解放することで、凄まじい熱気の空間を作り上げている。

「みなさまの心の中にエンターテイメントを刻む”We Are The BONEZ”!!」と、高らかに宣誓するJESSEから「Hello Monster」のタイトル・コールがされ、NAKAの重厚なギター・リフから始まり、次々とステージに向かうダイバーを煽るように、殺傷力の高い音色が次々と繰り出される。
JESSEのラップが解放された「Wasted Dreams」では、間奏時にスプレーを吹き付けるパフォーマンスを披露し、BONERの心に文字を描いていくようなシーンだった。
終盤に差し掛かり、BONERに語りかけるJESSE。”目に見えない何かを見せてくれて、目に見えない何かを信じてくれてありがとう。目に見えない奇跡を大切にしてくれたら、俺らは何が何でもライブをしに来るから”と、着飾ることのない言葉に共鳴する。
そして、手拍子で迎えられた楽曲は優しくも力強く、その感情を見事に表現しきるT$UYO$HIのベースラインは、前を見て進んで行く”これから”を後押ししてくれ、そのバックにある絆の様なものを繋いでくれた気がした。

極上のポップ・チューンとエモーショナルなストーリーで描く「Leaf」の終盤で繰り出されたZAXのドラム・ソロでは、その1つ1つのビートに鼓舞されるBONER。
そう、The BONEZは、誰かのワンマン・バンドでもなければ寄せ集めのメンバーでもない。
JESSE、T$UYO$HI、ZAX、NAKAの個々が、それぞれの人間性をリスペクトし合い、喜びや悲しみ、その感情を分かち合うことで生まれるサウンドが、The BONEZとして放つことが出来ると知っているはずだし、BONERもそれを求めてこの会場に足を運んでいる筈だ。
無論、筆者もである。そう思ったときに奏でられた「Waking up」は、今を生きて必要とし合える、求め合えることがこんなにも愛おしいことなのだと、改めて気づかされた気がした。

そして再びシンガロングで包まれたラストの楽曲を披露し、その全てを出し尽くしたThe BONEZとBONER。
ステージをあとにしたメンバーへ送られたのは、アンコールを求める拍手ではなく、今日でしかないライブにハートを満たされた、BONERからの歓喜の拍手だった。
それだけ今のThe BONEZには、提示した「To a person that may save someone」、そして本ツアーに圧倒的な自信が溢れているし、それを余すことなく魅せることができる。(事実、当日のセットリストにも「アンコール」の文字はない)
ライブハウスを出れば、また変わらない日常に引き戻されるけれど、普段から希望を持っていても持っていなくても、ライブの後では自然と優しくなれる。
それを人は”愛”と呼ぶだろうし、The BONEZの音楽にはきっと”愛”がある。
ツアー・ファイナルであるTSUTAYA O-EASTはもちろん、各イベントやフェスティバルに数多く出演が決定している彼らの”愛に満ちた今”を見逃さないで欲しい。