ヒグチアイ初となるベストアルバムに気鋭音楽ライターからレコメンドが続々到着。6/28にはYouTubeLiveで弾き語りワンマン無料生配信

ヒグチアイ

ヒグチアイが、2020年9月2日に自身初のベストアルバム「樋口愛」をリリースする。
この作品に音楽検知の高い業界関係者からのレコメンドコメント、ライナーノーツが続々と到着、特設サイトにて公開された。自身初のベスト盤発売を控え、一層、音楽シーンで注目のアーティストとして目が離せないとの内容である。

また、今回のアルバム収録曲における新録曲の参加ミュージシャンも発表。
「ヒグチアイ最強スリーピース」としてデビュー前より活動してきた、Drums刄田綴色(東京事変)・Bass山﨑英明(School Food Punishment/siraph)との最強編成、Drums柏倉隆史(the HIATUS/toe)・Bass宮田’レフティ’リョウとの「前線」に次ぐ高テク編成、実妹も含んだレギュラーツアーメンバー、Drums伊藤大地・Bass御供信弘・Guitarひぐちけいとの鉄壁編成…と、演奏面での聴き応えにも期待が高まる。

■BEST ALBUM『樋口愛』特設ページ
https://www.higuchiai.com/bestalbum

そして、アルバム収録の新曲2曲がFM802での初オンエアーも決定。
7月1日(水)「THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS」では「八月」が、7月2日(木)「RADIO∞INFINITY」では「東京にて」が順次解禁。

そして、今週末6月28日(日)21時からは、延期となったバンドツアーの代わりに、弾き語りワンマンライブを自身のYouTube Channelにて無料生配信する。本イベントは”目をこらして、耳をすませば”と名付けられ、突き刺さる言葉と歌うようなピアノを体感できるライブになる事は、間違いない。

ヒグチアイ

(音楽ライター 今井智子)
 ステージ・ネームの”ヒグチアイ”ではなく漢字表記の”樋口愛”をタイトルにした、初のベスト・アルバム。6年の間に”ヒグチアイとして歌ってきた多くの曲の中から、”樋口愛”にふさわしいものを選んだのだろう。
 彼女の曲はどれも彼女自身の内面を映し出し、それが聴くものの内面に反射してくる。言葉にならない生き辛さや果てのない恋の逡巡、時には自分を鼓舞しながら生きている日々を、諦念めいた視線で受け入れる。誰もが思い当たるような心の影を、彼女はピアノを弾きながら歌ってきた。
 彼女の歌と一つになるピアノは、2歳から学んだクラシックの素養も生かされているが、全く彼女のスタイルとなって感情のままに響き渡る。その一体感がダイレクトに伝わってくるのがライヴだ。本作は、そんなライヴでの彼女に近いものが詰め込まれているのではないだろうか。変わったのは街ではなく自分と歌った「東京」への返答のような新曲「東京にて」は、変貌の激しい街もその人だけの風景となると歌う。地に足のついた生き方を獲得して歌い続けてきた”ヒグチアイ”は”樋口愛”でもある。そんな彼女の現在がベストな形でここに現れている。

(音楽コンシェルジュ ふくりゅう)
心を鷲掴みする”という、感情をあらわす言葉が好きだ。せつなさとキュンとした気持ちが重なり合い爆発しそうになるあの感覚。ヒグチアイが解き放つ音楽にぴったりの表現だ。没入感高い私的な作品を通じて彼女の視点から世を眺めると、見えない風景がみえてくる。政治もエンタメも何もかも。世の中、様々なフィルターによって事象は知らず知らずのうちに歪められて僕らのもとに届く。しかし、優れたアーティストはヴィジョナリーだ。ヒグチアイの尖った感性は、曇ったフィルターをぶち壊す。自らの思いに忠実に吐き出される言葉に、聴き手の凝り固まった鎧は剥がされていく。新録された「ココロジェリーフィッシュ」で溶け合う感情の行方。2019年を代表するアルバム作品だと確信する『一声讃歌』オープニングを切り開いた「前線」のイントロダクションで弾けるピアノのリフレイン。“おまえに言ってるんじゃなくて 私に叫んでるんだよ”と彼女は言う。初のベストアルバムに収録された全13曲。そのメッセージは遠くにまで届く響きだ。人々の“心を鷲掴み”する音楽の輝きだ。

(TRVELIN’WORD/詩人 東 雄一朗)
ヒグチアイの音楽と言葉は気づいてしまった者の表現だ。何かへの憧憬とコンプレックス。涼しげに東京で暮らしている自分の内側に寂しさを抱えている本当の気持ち。誰にだってあること、気づきを独白する音楽なのだ。キャリア初となるベスト盤は、リスナーがひっそり、ざわざわ、どこかのラジオから、配信サイト等で個々の趣向に紐づいてA Iから提案され出会い、大事な宝物として残ってきたものなのであろう。だが、もはやこの密やかに感情を静かに揺さぶる音楽は、多くの人が気づきはじめている。いや、気づかなければならない。新曲として収められている「東京にて」は、時代にどう予想外の変化を強いられても、淡々と人々の心象風景と現実風景が鮮やかにシンクロニシティを持つ。歌の中で映し出す景色は、マジョリティの心を動かすだろうし、新しいヒグチアイの代表曲として聞けるのがいい。プレイリストでそれぞれがベスト盤的リストを作れる現代において、新しい代表曲が聞けるのは、重要な意味を持つのだ。

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