エレクトリック・ライト・オーケストラへのオマーシュ・プロジェクト、L.E.O.唯一のアルバム『アルパカス・オーグリング』が初CD化を含むボーナストラック10曲を追加した日本独自企画盤が9月8日にリリースされる。
L.E.O.はエレクトリック・ライト・オーケストラをこよなく愛するミュージシャンやプロデューサーが集まって結成された限定ユニットで、ブルウを中心として、アンディ・スターマー(ジェリーフィッシュ)、マイク・ヴァイオラ(キャンディ・ブッチャーズ)、ハンソン、ジェイソン・シェフ(シカゴ)、スティーヴ・ゴーマン(ブラック・クロウズ)、マット・マハフィー(セルフ)、ジョン・フィールズ(プロデューサー)、トニー・ゴッデス(パパス・フリータス)、エリック・バラオ(ザ・コーションズ)、スコット・サイモンズ(ジ・アーギュメント)、ポーラ・ケリーらが参加している。
2006年にリリースされた『アルパカス・オーグリング』はL.E.O.の唯一のアルバムで、中心メンバーのブルウはこのプロジェクトについて次のように語っている。
「ELOはピュア・ポップなメロディとコード進行が大好きで、ジェフ・リンの出すものはいつも非の打ち所がない。ジェフ・リンの独特のプロダクションも魅力的だった。ある時ELOとともに、ザ・ビートルズ、ジョージ・ハリスン、ロイ・オービソン、トム・ぺティ、トラヴェリング・ウィルベリーズなどをプロデュースした時のジェフ・リンの独特のメソッド、スタジオでの手法やテクニックについて、プロデューサーのリック・ルービンが語っている話を聞いたんだ。それを実践してみたいと思ったのが、L.E.O.のきっかけだった」
「そして、彼のスタイルで新しい曲を作る(そうすることによって彼のソングライティングを研究する機会を与えられる)ことなしには、真の意味でジェフ・リンの音楽を探求することができないと思ったんだ。それに、カヴァーだと大抵の場合オリジナルと比べると色褪せて見えるものだしね。でもL.E.O.でトライした方法は“トリビュート”アルバムへのアプローチとしてとても個性的だと思う。コラボレーションの多くは、実はオンラインでやったんだ。というわけでこのグループ、L.E.O.のフルネームはLittle Email Operas(リトル・イーメイル・オペラズ:小さな電子メールのオペラ)なんだ」
アンディ・スターマー(ジェリーフィッシュ)は参加することにした理由を次のように語っている。「影響を受けやすい若手音楽ファンとして、ELOの存在感はとにかく避けようがないものだったからね。ジェフ・リンのフックやメロディに対する天才的なセンスは、僕の耳に本当にたくさんの珠玉のポップを残している。僕が自分自身の音楽的な言語を開拓するようになったときも、ミスター・リンの影響が明らかに存在していたんだ。退屈なトリビュート・アルバムのオンパレードの中、このCDはユニークだ。カヴァー曲で埋め尽くす代わりに…そういうのはいつもオリジナルに遠く及ばないよね」
「このプロジェクトはELOの音楽的な言語に敬意を表して、そのボキャブラリーを利用してまったく新しい会話を作ろうとしている。その枠組みの中でこれだけ多彩で新しい景色を作り出すことができるというのは、ここに参加している多種多様なアーティストたちの才能だけじゃなくて、ジェフ・リンとELOが作った言語の活力を証明しているんだ」
更に本作にはボーナス・トラックとして中心メンバー、ブルウのソロの楽曲が10曲追加収録される。同作はザ・ビートルズの遺伝子を受け継ぐアーティストを集めたコンピレーションの第2弾『パワー・トゥ・ザ・ポップ2』との同時リリースとなる。