チープ・トリックは4年ぶりとなる来日公演が11月から12月にかけて行われることを記念して『ライヴ1977』が9月21日にCDでリリースされることが決定している。
『ライヴ1977』は2020年のレコード・ストア・デイにアナログ盤でリリースされ、デジタルで配信された作品『Out To Get You! Live 1977』を収録したものとなっている。今回、日本のみCDで発売されることが特別に許諾されており、日本のみ6曲のボーナス・トラックを追加した2枚組で世界初CD化される。
『ライヴ1977』は1977年6月3日と4日にロサンゼルスのウィスキー・ア・ゴーゴーで行われたライヴを収録したもので、ソニーミュージックのマスターテープ倉庫で発見されたオリジナル・マスターテープをグラミー賞受賞のガイ・マッシーがリマスターを施している。
この時点では発表前のセカンド・アルバム『蒼ざめたハイウェイ』、サード・アルバム『天国の罠』に収録されることになる楽曲や、後にライヴで定番化する名曲の数々が、異なる歌詞やアレンジで演奏されているのも聴きどころの一つだという。
当時のドラマーだったバーニー・カルロスはこのライヴについて次のように語っている。「1977年のウィスキーでのショーはチープ・トリックがバー・バンドからシアター・クラスへのバンドに変貌を遂げようとする移行期だった。翌年には『at 武道館』が録音され、それがリリースされると、このテープはお蔵入りになってしまったんだが、このテープにはバンドのハングリーな姿が収められている。ここには最初の2枚のレコードに収録されている曲を中心に、2晩のクールな演奏がぎっしり詰まっているんだ。ここに収録されているライヴは全て気に入っている。1977年の僕らのライヴ録音はあまりないからね。とにかく素晴らしいよ!」
彼は次のように続けている。「新しい曲を披露するのは楽しかった。ここで聴けるバージョンはアレンジがかなり異なっている。中にはレコードとは全く違うアレンジで演奏されている曲や、古い曲の中には短いヴァージョンになっているものもあるし、どのレコードにも収録されていない曲もあるんだ。“Elo Kiddies”はファースト・アルバムに比べるとかなりハードになったと思う。“Loser”や“Oh Boy”のような曲はバー・バンド的だ。“I Want You To Want Me”、“Surrender”、“Dream Police”などがまだなかった。77年6月から届いたタイムカプセルみたいな感じさ」