ノラ・ジョーンズが、3月8日にリリースする約4年振りのニュー・アルバム『ヴィジョンズ』から、先行シングル第2弾として「ステアリング・アット・ザ・ウォール」を配信リリースした。同曲のミュージック・ビデオも公開されている。
冒頭で響くドラムが印象的なこのトラックは、ギターとピアノをノラ自身が、ベースとドラム、そしてタンバリンをプロデューサーのリオン・マイケルズが担当した1曲。アルバムを制作していく中で、他の曲とは違うものを作りたいと考える中で出来上がったというこの曲について、ノラは「これはアルバムの中でもお気に入りのひとつで、アルバムの他の曲とは方向性が違う曲なの。 リオンと一緒にギターを弾くのはこれが初めてで、ただ何か違うものを作り出そうとしていたところだった。 私がギターを弾いて、彼がドラムを叩いて、それでこの曲が出来上がったの。 曲をプレイするのが本当に楽しい瞬間ってあるけど、このアルバムにはそういう時間がたくさんあったような気がする。 彼は本当にクールなギターのサウンドを作ってくれたので、とても気持ちよかったわ」と語っている。ミュージック・ビデオには同曲の制作風景がたっぷりとフィーチャーされているので、そちらも必見だ。
また、日本盤のみのリリースとなる限定盤のDVD収録内容、および購入者特典情報も公開された。限定盤のDVDには「ランニング」のミュージック・ビデオに加え、2022年来日公演時から「ジャスト・ア・リトル・ビット」、「シンキング・アバウト・ユー」、「ドント・ノー・ホワイ」のパフォーマンス映像も収録される。
『ヴィジョンズ』は、2021年にリリースされたノラ初のクリスマス・アルバム『アイ・ドリーム・オブ・クリスマス』も手掛けたリオン・マイケルズがプロデュースを担当。オリジナル・アルバムとしては2020年の『ピック・ミー・アップ・オフ・ザ・フロア』以来約4年振りとなる本作では、ほぼ全てのパートをノラとリオンの2人でレコーディングしている。収録されている12曲は、自由を感じること、踊りたくなること、人生がもたらすものを受け入れることなど活気に溢れポジティヴな内容に満ちている。ダウンホームでアーシーなサウンドも印象的で、懐かしい雰囲気ながらもどこか新しさを感じさせる。これまでの作品には無かったノラの新たな一面を感じ取れる、必聴の仕上がりだ。
本作について、ノラは「私がアルバムを『ヴィジョンズ』と名付けたのは、多くのアイデアが真夜中か寝る直前の瞬間に思いついたから。ほとんどの曲は、私がピアノかギターで、リオンがドラムを叩いて、ただジャムるというやり方で作っていったの。 その生々しさが好きで、ガレージっぽいけどソウルフルな感じになったと思う。それがリオンのサウンドの原点だし、完璧すぎないというのも魅力のひとつだしね」と語っている。
日本盤には、2023年6月にリリースされたシングル「キャン・ユー・ビリーヴ」をボーナス・トラックとして収録。さらに限定盤、シングルレイヤーSACD~SHM仕様といった形態も日本盤のみで同時発売される。