FUJI ROCK FESTIVAL ’26の3日目(7月26日・日曜日)、昼下がりのRED MARQUEEに登場したザ・レモン・ツイッグス(The Lemon Twigs)は、完璧なポップ・マエストロとしての姿を証明した。
実に9年ぶりとなった苗場のステージで、彼らは2026年5月にリリースした最新アルバム『Look For Your Mind!』の世界観を中心に、ビートルズやビーチ・ボーイズの遺伝子を現代にアップデートした極上のライブを披露した。
定刻、メンバーがステージに姿を現すと、会場からは割れんばかりの歓声が上がり、1曲目から放たれたのは、彼らの代名詞である60年代マージービートやサイケポップ直系のきらびやかなサウンド。
何よりも観客の肝を抜いたのは、兄弟による圧倒的に美しいボーカル・ハーモニーで、リハーサルの段階からその片鱗は見えていましたが、本編が始まると、生演奏とは思えないほど緻密で瑞々しいコーラスが、苗場の山々にこだまするかのように響き渡った。
ブライアンが奏でる12弦ギターのきらめくような高音と、マイケルが鳴らすタイトなリフが絡み合い、会場全体が甘酸っぱくもエネルギッシュな陽気さに包まれていく。
今回のセットリストは、ミュージカル風のコンセプチュアルな楽曲よりも、原点回帰とも言える最新作『Look For Your Mind!』やデビュー作『Do Hollywood』のストレートなインディー・ポップ路線が主軸となった。
約1時間のステージは、クラシック・ポップへの深いリスペクトと、10年近いキャリアで培われた確かな演奏技術が奇跡的なバランスで融合した、非の打ち所がないものだった。
かつての「恐るべき子供たち」は、苗場の地で「時代を超越する真のポップ・マエストロ」へと完全に覚醒した姿を見せてくれ、2026年のフジロックを振り返る上で、このザ・レモン・ツイッグスのステージは、美しくも鮮烈なハイライトとして長く語り継がれることになるだろう。
1.My Golden Years
2.I’ve Got a Broken Heart
3.What You Were Doing
4.The One
5.In My Head
6.I Just Can’t Get Over Losing You
7.2 or 3
8.Look for Your Mind
9.Flash in the Pan
10.You’re Still My Girl
11.Church Bells
12.Corner of My Eye
13.Friday (I’m Gonna Love You)
14.Ghost Run Free
15.Yeah I Do
16.Mean to Me
17.Bring You Down
18.Nothin’ but You
19.Fire and Gold
20.Rock On (Over and Over)
text & photo Atsushi Tsuji










