カイザー・チーフスは来たるニュー・アルバムからの最初の楽曲となる新曲“Record Collection”が公開されている。
フロントマンであるリッキー・ウィルソンは新作『ダック』について自身のルーツに立ち返ることで、人生における新たな時期を獲得できたことがインスピレーションになっていると語っている。
通算7作目となるアルバムの詳細を発表し、ニュー・シングル“Record Collection”を公開したカイザー・チーフスはアイヴァー・ノヴェロ賞の授賞式で『NME』の取材に応えている。リッキー・ウィルソンは新作について「紛れもなくカイザー・チーフス」になっていると語っている。
「もう一度(自分たちの)最初のアルバムを何枚か聴いてみたんだ」とリッキー・ウィルソンは『NME』に語っている。「それで、そうしたアルバムを作っている時に聴いてたものもかなり聴いてみたんだ。昔のモータウンとかね。要は僕ら5人だけが部屋にいて、僕らが自分の音楽を作ってみたってことなんだけどさ」
「12ヶ月で作らなきゃいけないなんていう考えからは離れて、無理強いすることはなかったんだ。いつもは12ヶ月で作るんだけど、今回は18ヶ月かかった。マジで大変だったよ。死にかけたからね。でも、今もメジャー・レーベルにいるわけで、それっていいことだからね。どこへ行くにも地下鉄に乗らなくて済むわけだからさ」
彼は次のように続けている。「これまで恐れてきたことを楽しもうとしているんだよ。最初は若造のように踊って、『これ最高だな』なんて考えてた。だけど、その後は疲れ果てしまったんだよ。だから、今はもう一度、若造に戻ったってことだよね。息が回復したんだ」
アルバムの歌詞のインスピレーションについてリッキー・ウィルソンはオープンになることに恥ずかしくなくなったことを挙げている。
「ほぼ事実なんだ」と彼は『NME』に語っている。「歳をとると、自分を見せることが怖くなくなるんだ。ファースト・アルバムは聴く人がいるかも分からなかったら、正直だった。でも、セカンドやサード、その次になると、レヴューされることになるぞなんて考え始めてしまうんだ」
「今回は7作目か8作目だけど、もう気にしてないんだ。音楽を気にかけてないということじゃなくて、人の言うことだよ。でも、やってみたわけだよ。出産みたいなものだよね。出産ほど痛みを伴うものじゃないし、血も流れないけどさ」
カイザー・チーフスの新作『ダック』は7月26日にリリースされる。