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  • 椎名林檎、2026ライブツアー『椎名林檎 党大会 令和八年列島巡回』 オフィシャル・ライブレポート

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    アンコールの拍手に導かれた椎名は、グッズTシャツにオレンジとグレーのバイカラーのスカートを合わせ、スカーフを真知子巻きにした姿で再びステージに登場。「あと少し、ご一緒させてください」と語りかけ、英語歌詞の「茎(STEM)」を久々に歌唱した。激しく恋焦がれるような、それでいて誰にも依らない自由さも感じるアンニュイな音像を描くと、「ジユーダム」ではステージが、この日のライブにおいて、最も明るい状態となり、まさに舞台と客席が一体となった空間で、椎名は鐘を鳴らし、踊ったり回ったりしながら「愛し愛されて食べて飲んで/生きていりゃもう御の字」というフレーズを観客と共有した。会場全体が明るく楽しく幸せな空気で満たされる中で椎名は華麗に走り去り、ピアノとドラムが一度ではなく、二度にわたって激しく締めると、場内からは万雷の拍手喝采があがった。椎名林檎名義、東京事変名義、他アーティストへの提供曲とさまざまな作品から選曲された楽曲で構成されたライブとなっていたが、どの曲もスタンダードナンバーのように時を経ても色褪せない普遍的な魅力を湛えていた。苦味を知っている大人の演奏家たちは、キャリアを重ねた今、現在の自分がスタンダードナンバーをカバーするなら? このメンバーで演奏するなら? という感覚でいたのではないかと思う。良い楽曲と良い演奏。それだけがあれば十分だと再確認させられたライブであったが、オペラやバレエ音楽のような楽劇もまた椎名の一面であり、その両面が循環していくことで、スタンダードナンバーとしての強度を上げていくのだろうと想像している。

    (文・永堀アツオ)

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