そして最後のスペシャルゲスト・RHYMESTERが登場。投下されたのは2013年のコラボ曲「Sky is the Limit」。宇多丸がアグレッシブにラップを放ち、Mummy-Dが大人の色香漂うフロウで魅せ、DJ JINが華麗にスクラッチをキメる。leccaとのハーモニーも極上で、観客は大熱狂の渦に飲み込まれた。
ラストスパートは「紅空」「My measure」を連投。会場全員でパワフルに踊った「バタフライ エフェクト」からの「ちから」を経て、1stシングル「For You」で本編を締め括った。「自分の道を頑張って守って歩き続けたんでしょ。自分が1番楽しんでるそれを守ってね。そしたら5年、10年、20年後に、あなただけの宝石みたいに輝く何かになるから」という熱いメッセージを受け取り、暮れゆく野音を黄色のペンライトで美しく染め上げるオーディエンス。leccaは「一夜限りの大阪城野音来てくれてありがとう! 最後の最後まで皆のバイブス受け取りました!」と告げ、ステージを後にした。
アンコールに応えてステージに戻ったleccaはダンサー2人と堂々と旗を掲げ、「Jammin’ the Empire」で<のろしを上げよ>と力強く歌う。その真っ直ぐな視線の先は、既に次の未来を見据えているかのようだった。
leccaは観客を労い、アルバム『Lovers & Dreamers』を引っ提げた秋のZeppツアーをサプライズ告知するとともに、アルバムの楽曲が「Lovers」と「Dreamers」の2つのテーマに基づいて作られるという構想を明かす。
前作のアルバム『LIBERTY ERA』(2024年2月)まで、現実の重さとやるべきことの多さで、夢を見ることを忘れていたと吐露するlecca。「そんな自分に甘んじていたけど、私やっぱり夢見たいなって。楽しいもん。音楽で見る夢は最高だし。今日の20周年もネクストチャプターへの始まりの初日。皆も何歳でも夢を見て、やりたいことを目指してください」と晴れやかな笑顔で語りかけた。そんなMCの後に届けられたラストチューンは、メジャーデビューミニアルバムの表題曲「Dreamer」。原点とも言えるこの曲をセットリストの最後に置いたことが、彼女が今なお現在進行形の“Dreamer”であり、次なるステージへと歩みを進める何よりの証明のように感じられた。
いよいよフィナーレ。全ゲストとダンサーを呼び込むと「さあ皆、このステージの上の力強いDreamerたち見たでしょ。この人たちのパワー、メッセージ、目に焼き付けて持ち帰って、辛くなったら思い出して。いいかい、負けるんじゃないよ。諦めるんじゃないよ。今日持ち帰って、一緒に叶えよう」と一層魂のこもったメッセージを届け、20周年記念ライブは大団円を迎えたのだった。
実に3時間超え、まさに20年の歴史を総ざらいする選曲で、全39曲を見事に歌い上げたlecca。彼女への愛とリスペクトが全方位に満ちた、最高にハッピーな空間だった。しかし「One Chance」でも歌われていたように、<これはほんの始まりにすぎない>。20周年を通過点として、彼女が秋のアルバムとツアーで魅せてくれる景色が楽しみで仕方ない。
Text:久保田 瑛理
Photo:ハヤシマコ
