金木 和也「最終兵器」インタビュー

新感覚の歌詞と中毒性のあるメロディで独特の世界観を描くソングライター「金木和也」。
オルタナティブロックを下敷きにファンク、カントリー、ブルース、ポップのエッセンスを取り込み、時にアコギを、時にエレキを掻き鳴らす。
ボーカル力が生きるバラードは言葉の一つ一つが聴く人の身体に入り込み、魂を揺さぶる。
2014年10月に1stミニアルバム『LUCKY』をリリース、リードトラック「ラッキー」は映画『アオハライド』の挿入歌に抜擢され、YouTubeでの再生回数が13万回を超える話題作となった。
今作『最終兵器』は、彼の敬愛するクボケンジがサウンドプロデュースを担当。 ポップさの中にも中毒性をはらむメロディが魅力のリードトラック「ダンシャリーナ」や、 女性に振り回される恋愛を軽妙なリズムで歌った「恋に恋して」等、多彩な6曲。
脇を固める演奏陣も豪華な顔ぶれとなっており、伊原真一、村田シゲ(CUBISMO GRAFICO FIVE、□□□)、 城戸紘志(unkie)、山本健太らが参加している。

 

金木:(『最終兵器』のフライヤーを手にし)これ、初めて見ました。

—店頭とかに置いてあるからだと思います(笑)。インストアイベントを大阪・名古屋、そして今日(インタビュー当日)の東京を終えられて、ミニアルバム『最終兵器』の反応がダイレクトにわかる場所ともなったわけですが、感触はどうですか?

金木:自分自身も人前で歌い慣れてない曲たちなので、徐々に体に馴染んでいっている感はあります。関西をホームとして活動してるので、大阪は1番アットホームな雰囲気の中やったんですけど、例えば新曲は手拍子のタイミングがバラバラやったりして、うまく誘導しないとなと思いましたね(笑)。

—ははは(笑)、教育も兼ねてというか。他のエリアはどうですか?

金木:そうですね、名古屋はシャイな人が多いんですけど、初めて行ったときはそれ(反応が薄いこと)に負けてしまって、「やばい、俺ウケてない」っていう反応をしちゃったんです。でも色んな人の話を聞くと、「静かだけど、その分すごく良く聴いてくれてる」って知って、それからは楽しくなりましたね。実際、今回も静かだけど、すごく笑顔で聴いてくれてる人が多かったですし、大阪の笑いへの厳しさに比べたら(笑)。

—笑いを取りに行ってるんじゃないですから(笑)。

金木:いや、初日の大阪、MCでスベったんですよ(笑)。ムスっとされてるわけではなくて、ニヤニヤされてる感じですけどね。今日の東京に関しては、月1くらいしかライブをやれてなかったんですけど、来る度にあったかい印象がありますね。しっかり聴いてくれて、体を揺らしたり手拍子をしたりの反応もありますし。

—場所毎の反応の違いはあれど、感触は良いですよね。実際、前作から1年強の期間が空きましたが、それまでのライブでも披露されていない新曲が収められたんですか?

金木:やっていた曲もあるんですけど、歌詞を書き直したりしたし、まだ披露していない曲やレコーディング中に生まれた曲で構成されているので、ほぼ新曲ですね。6曲目のカバー曲「声」は、最初にアナウンスしていなかったんですけど、レコーディング中に入れることにしました。

—なるほど。その新曲で構成した『最終兵器』というタイトルには、2枚目にしてかなり強い意思が提示されている気がしますが?

金木:その通りです。結構、わがままにやりたい放題で作ったんですけど、だからこその想いも強くて、そうやって作ったものに責任を持ちたかったし、2枚目から「最終兵器」ってタイトルをつけると、自分へのハードルも上がるし、次は”もっとすごいものを作りたいぞ”っていう想いも込められると思ったんです。

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