フォスター・ザ・ピープルはその歌詞をめぐる議論のために“Pumped Up Kicks”の演奏を「止めることを真剣に考えている」と明かしている。
2010年に発表されてインディ・クラシックとなった同曲は、ロバートという学校の生徒がクラスの同級生に銃乱射するのを想像するという内容となっている。
同曲には次のような歌詞が含まれている。「Yeah, he found a six-shooter gun/ In his dad’s closet, boy in a box of fun things/ I don’t even know what/ But he’s coming for you, yeah, he’s coming for you(そう、彼は6連式の銃を見つけた/父親のクローゼットにある素敵な箱からね/僕は知る由もなかった/彼は君を迎えに来た、君のところにやってきたんだ」
フロントマンであるマーク・フォスターは米『ビルボード』誌とのインタヴューに応じて今後ライヴで“Pumped Up Kicks”を演奏しない可能性があることを示唆している。
「あの曲を特別なものにしてくれたのは世間であってね」と彼は語っている。「みんなが特別な曲だと思ってくれたからだよね。そうして反響を生んで、議論も生まれることになった。この曲で議論がなされるようになったことを僕は誇りに思っているよ」
「とはいえ、今はこの曲から永久的に手を引くことも真剣に考えているんだ」
マーク・フォスターは“Pumped Up Kicks”について「つらい経験をした人にとっての引き金のような曲」になってしまっているとして、次のように続けている。「僕はそんなことのために音楽を作っているわけではないからね」
彼は次のように続けている。「何かに意識を向けてもらうために音楽を作っている部分はあるにせよ、僕は人々を繋げるために音楽を作っているんだ。この曲に関しては、意識を向けさせることもできたし、議論を生み出すこともできたと思っている。満足しているよ」
「僕らは10年後もこれについて話していると思うよ。今も大きくなり続けているからね」
マーク・フォスターは以前、同曲についてアメリカにおける銃の「問題に認知を向ける」ために書いた曲だと語っている。
一方、フォスター・ザ・ピープルは2017年、前日にラスベガスで銃乱射事件が発生したことを受けてノース・キャロライナの公演で“Pumped Up Kicks”を演奏しない決断をしている。
「今夜は、“Pumped Up Kicks”を演奏するのは間違ってると感じたんだ。非礼になってしまうように思ったんだよ。たとえあの曲が銃による暴力と、それを止めることについての曲であってもね」とマーク・フォスターは語っている。