23 歳のとあるシンガーが唄う楽曲「Breathe」が FM ラジオ局で話題となっている。
5/30 付けの FM チャート で、九州 CROSS FM では 4 位、北海道 NORTH WAVE では 11 位まで上がってきている。
そのシンガーとは、今年4月14日に同曲でデビューしたばかりのray.(光) (レイ ヒカリ)だ。
ray.(光)は、幼少期をロンドンで、学生時代は日本で過ごした。
その後単身渡米し、名門音楽大学へと進学している。
ノンバイナリージェンダーであり、その自覚は若き日に持ったという。
その後それに起因して受けた差別、突きつけられた現実の中、自身のもう1つのアイデンティティである「音楽」で社会が抱える問題を訴えていくことができないかと強い思いを抱いた。
ネイティブな英語と日本語を、どちらもを深い感情のレベルにまで昇華させたJ-POPでも洋楽でもない新しい感覚の音楽を発信している。
ray.(光)の寂しげながらもしっかりとした歌声が独特な哀愁を誘う。
歌詞の中では、
「I reach for something more クリアし続けた先で
I swear there’s something wrong 僕らは何を得るのだろう?」
「So I reach for something more 比べることをやめて
This time won’ t beg for more 自分の価値を見つけよう」
と力強くも繊細な感性で、人々が他人に貼りがちなラベルの外にある「自由」を現代社会に訴えかけるように歌う。
今 ray.(光)の音楽が支持され、広がりをみせているのには、コロナ禍により人々の生活や気持ちに変化が起こっている事が無関係ではないはずだ。
あたりまえが一瞬にしてあたりまえでなくなってしまう世界。常識が見る間に常識でなくなる現実に直面し、戸惑うすべての人々の心を、ray.(光)の音楽はすくい上げ、決して手放さない。
だからこそ、デビューから今日までという短い時間で着実に支持を広げているのだろう。
早くも第二弾 EP「Wake Up!」を6月23日(水)にリリースする。
次作はネオ・ソウルのコード進行をベースに、ヒップホップスタイルで展開されラップスタイルを披露するという。
前作から今作へと続く ray.(光)の音楽世界は、聴くものからひたるものへと昇華し、期待を高めていく。今後に注目してほしい。