コールドプレイは名曲“The Scientist”を初めて聴いた時に「ずっと演奏する」曲になると分かったと語っている。
アップル・ミュージックのゼイン・ロウとのインタヴューでコールドプレイはリリースから20年を迎えた2002年発表の『静寂の世界』を振り返っている。
全英アルバム・チャートで1位を獲得した『静寂の世界』には“Clocks”、“In My Place”、“God Put A Smile upon Your Face”といったシングルが収録されている。
『静寂の世界』からセカンド・シングルとなった“The Scientist”についてベーシストのガイ・ベリーマンはクリス・マーティンが初めてこのバラードを演奏した時のことを振り返っている。
「クリスが『みんなに演奏したい曲があるんだ』と言ってね。小さなアップライト・ピアノだったんだけど、最初から最後まで丸々1曲を演奏して終わったんだ」
「僕らは『おおっ、いいね。これは素晴らしいよ』という感じだったんだけど、僕としては複雑だったんだ。『おおっ、これは素晴らしいけど、バックをどうやって足せばいいんだ?』と思ったからね。だから、基本的に曲を聴いた時の感情を台無しにしないようにしたんだ」
ガイ・ベリーマンは残りのメンバーは「すぐさま」曲のそれぞれのパートに取り掛かって、その夜のうちに「かなりを」レコーディングしてしまったと明かしている。
「こういう曲というのはふさわしい形になるまで技術的にいじったり、考えすぎたり、3つも4つも違うバージョンを試したりする必要はないんだ。惚れ込んで、すぐに取り掛かって、数時間でレコーディングできてしまうんだ」とガイ・ベリーマンは続けている。
ドラマーのウィル・チャンピオンは「その瞬間のことを今でもはっきり覚えている」と語っている。
「初めて聴いた時に『間違いなくずっと演奏する曲になる』と思ったんだ」と彼は説明している。
“The Scientist”はコールドプレイのライヴでは定番となっていて、最新の『ミュージック・オブ・ザ・スフィアーズ』ワールド・ツアーでも演奏されている。
ウィル・チャンピオンは2000年発表のデビュー作『パラシューツ』の後に『静寂の世界』を作ることになるのは「自然な進化」だったとも語っている。
「売れ線をやろうとしたわけじゃなかった。大きな会議を開いて、『これまでのことを止めて、新しいスタートを切ろう』と言ったわけじゃなかったんだ」と彼は語っている。「でも、あの頃は『演奏もよかったから、自分たちをちゃんと捉えたものにしよう』というのはあったね」
「ライヴをやっていたからね。それもたくさん。リハーサルもちゃんとやって、結束していた。だから、そこから何かを生み出して、それをアルバムにしてみようとしたんだ」
先日、コールドプレイはロンドンのウェンブリー・スタジアムで6公演を行っている。