フランク・ザッパは1970年春のセッションなどを収録した『ファンキー・ナッシングネス』の日本盤が6月30日にCD3枚組でリリースされることが決定している。
『ファンキー・ナッシングネス』には、オリジナル・マザーズの解散から、ツイン・ヴォーカルのフロ&エディを擁する新生マザーズの始動に至る端境期に行われた貴重なレコーディング・セッションの成果を集約した全25曲の未発表音源/レア・トラックが収録される。
2019年にリリースされた『ザ・ホット・ラッツ・セッションズ』 と2020年にリリースされた『ザ・マザーズ1970』の間に位置する音源集で、エインズリー・ダンバー、ドン・シュガーケイン・ハリス、イアン・アンダーウッド、マックス・ベネットから成るコア・メンバーを迎えて1970年に制作された未発表のオリジナル曲、カヴァー曲、ジャム・セッションが計3時間半にわたって収録されている。
また、収録トラックの大半は完全未発表となっており、『チャンガズ・リヴェンジ』 (1970年) 、『ロスト・エピソード』 (1996年) 等で既出のテイクも、編集やミックスが異なる初出バージョンで収録されるという。
同作からは“Work With Me Annie/Annie Had A Baby”の音源も公開されている。
英文ブックレットにはフランク・ザッパ家のテープ倉庫管理人であるジョー・トラヴァースによるライナーノーツ、各トラックの出自などに関する解説に加え、セッション風景を捉えた写真家のジョン・ウィリアムズによる貴重な写真資料等が掲載される。
ジョー・トラヴァースは本作について次のように語っている。「『ファンキー・ナッシングネス』は、あらゆる面で見事に期待に応えるアルバムだ。ここに収録されているトラックを聴けば、フランク・ザッパがリズム&ブルースの大ファンだったことがよくわかる。また、このアルバムは長尺なインストゥルメンタル曲の即興演奏によってロック、ジャズ、クラシックといった要素を融合させ、『ホット・ラッツ』の路線をさらに推し進めていた。そうしてできた音楽は『ザッパ』としか形容できないものだった」
Frank Zappa – Funky Nothingness