映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』韓国レポート及び劇場公開決定

『私の頭の中の消しゴム』のイ・ジェハン監督が主演に山下智久を迎え、Prime Videoにて独占配信中の映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』、山下智久と新木優子がアジア各国をプロモーションで巡るツアーのうち、皮切りとなる韓国での舞台挨拶を6月22日(木)にて実施した。

Prime Videoにて独占配信中の『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』のアジア地域を巡るプロモーションツアーがスタートした。6月22日には、山下智久、新木優子がイ・ジェハン監督、原作者のNASTY CATとともに韓国・ソウル市内の映画館、MEGABOX COEXで行われた舞台挨拶に登壇。韓国のファンに温かな拍手に迎えられた山下と新木が、本作に込めた思いを語った。

 上映後の舞台挨拶となり、映画の感動に浸る観客の熱気に満ちていたこの日の会場。ペンライトや、「Only For You」とつづった手作りのステッカーを持参して応援するファンも多く見受けられ、山下と新木が姿を現すと「キャー!」と大歓声が沸き起こった。2人が指ハートをファンに送る一幕もあり、会場は終始、興奮しきり。山下は「アンニョンハセヨ。山下智久です。皆さんにお会いできてうれしいです」と韓国語で挨拶し、「今日はお忙しい中、来てくださって本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。新木も「アンニョンハセヨ。皆さんにとてもお会いしたかったです」と韓国語で話し、「監督と一緒に韓国の舞台挨拶に来られてうれしいです。今日は少しの時間ですが、皆さんとこの映画のことをたくさん共有できたらいいなと思っています」と輝くような笑顔を見せた。

 「皆さんの感想がとても気になります」と会場を見渡したイ・ジェハン監督は、「本作は日本と韓国合作のグローバルな映画です。言語が異なっても、一緒にこうやって立っていることが感動的です」と日本から駆けつけた山下と新木との登壇に感激しきり。原作者のNASTY CATは、「本日お越しいただいた皆さん、そして日本からはるばるお越しいただいた皆さん、本当にありがとうございます」とお礼を述べた。
 
 本作で山下が演じたのは、視覚を失ってしまう漫画家・真治。一方の新木は生まれつき耳が聞こえない響を演じており、2人ともが難役に挑んでいる。役作りについて話が及ぶと、山下は「実際に目の不自由な方にお会いして、いろいろとインタビューをさせていただきました。また自宅では、目隠しをして時間を過ごしてみました。家の中だけとはいえ、すごく恐怖を感じました」と回想。「そういった準備を積み重ねつつ、監督からアドバイスをいただきながら、少しずつこの役を探求していきました」と明かすと、スクリーンに映る真治を思い出した観客から拍手が上がっていた。

 新木は「“耳が聞こえない”という体験をすることは、日常生活ではすごく難しかった」と口火を切り、「どうすればいいんだろうなと考えたときに、水の中に潜るということが、音を遮断できる唯一の方法だと考えて。お風呂の中に潜って、何も聞こえないという時間を体験する練習をしました」と試行錯誤を重ねたという。「“何も聞こえない”ってとても怖いし、すごく孤独感を感じるんだなと思いました。この役を通して学ぶことがたくさんありました」と特別な経験をしたと語る。

 また「2人の愛の表現のシーンに感動した」という司会者は、イ・ジェハン監督と原作の出会いについて質問。イ・ジェハン監督は「“原作が私を見つけてくれた”と感じています。この原作を読んでいると、私の感情的な部分と重なる部分が多く、『私の頭の中の消しゴム』とも重なる部分がありました。原作の先生も『私の頭の中の消しゴム』が好きだと伺いました」と運命的な出会いだったとコメント。「原作を読んで、良いシーンをスクリーンショットしましたが、同時に原作の有名なシーンをただ映像にするだけが映画ではないと感じています。どうやったら魂を注ぎ込めるのか、どうしたら観客に届けることができるのか、俳優や日本のスタッフ、韓国のスタッフと共有しながら撮影をしたいと思っていました。コロナ禍という大変な時期に撮影をしましたが、多くの困難なことがある、目まぐるしい世の中で、この美しい作品を作ることができてよかったと思っています」と充実感をにじませた。

 NASTY CATは「すべてのシーンが原作より美しく描かれていて感心しました。特に、響が真治の家に行って、掃除をしながら足の甲を指先で触れるシーンは、初めて2人の距離が縮まる場面で、その関係性が始まったことがよくわかるシーンになっていました」とお気に入りのシーンをあげながら、「監督が苦心して作り上げてくれたことがわかりとてもうれしかったです」とイ・ジェハン監督に敬意を表した。

 イ・ジェハン監督のもと撮影に臨んだ山下と新木は、本作の撮影を通して「たくさんのことを学んだ」と口を揃えた。山下が「現場でもそうですが、現場に入る前にも、いろいろなことを学びました。今までいろいろな作品に携わってきましたが、今回が一番、衣装合わせを多くした作品です」と話すと、イ・ジェハン監督も思わず大笑い。山下は「1日では足りずに、何日かにわけて衣装合わせをしました。そういったことからも、監督のこの作品に対するこだわり、監督の情熱をわけていただいた。毎日現場に行くのがすごく楽しみでした」と振り返り、「真治が前に向かって歩き出そうとする情熱や監督の情熱、現場の情熱が、僕らにも伝わっていた。この作品には僕らの魂がこもっている。ぜひ皆さんに受け取ってもらいたいと思います。たくさんのレイヤーがある作品なので、今日観た気持ちと、次に観た気持ち、10年後に観た気持ち、それぞれ変わって、皆さんに何度も届くような作品になっていると思います。また観ていただけたらうれしいです」と熱っぽくアピールした。

 新木は「目が見えない、耳が聞こえない2人が、どのようにコミュニケーションを取るのかを、3人ですごく話し合いました」と現場でのディスカッションを述懐。「原作の中ではあまり描かれていない、2人の過ごし方や、2人だけの合図みたいなものを、いろいろと考える時間がすごく楽しくて。特に印象に残っているのが、家の前で(真治と響が)お別れをするシーンです。目の前で手を振っても真治は目が見えないので、手を握ってバイバイをする。あのジェスチャーは(真治と響の)2人を象徴しているなと思いますし、あのシーンを一緒に作り上げている時間がとても思い出に残っています」と懐かしむように語る。さらに「現場では、スタッフの皆さんが話す韓国語が飛び交っていて。その中でいっぱい勉強をしました。一番よく聞いて、思い出に残っている韓国語は『最後にもう一回だけ(撮りましょう)』『お腹空きすぎて死にそう』です」と粘りながら撮影した日々を楽しそうに明かし、会場の笑いを誘っていた。

 最後の挨拶では、NASTY CATが「この場を借りて、この作品を手伝ってくれたお母さん、響のモデルとなった私の奥さん、そしてはるばる日本からきていただだいた皆さんにお礼を伝えたいです。ありがとうございました」、イ・ジェハン監督が「この映画は、6月9日にPrime Videoで配信されて、いまだにPrime Videoの映画ランキングで1位になっています。俳優、スタッフ含めて、劇場公開まで良い結果になるように頑張りたいです。そして、言語が異なる韓国での上映も調整中だと聞いています。またぜひ劇場でご覧いただけたらうれしいです」とメッセージを送った。

 新木は「これからがスタートだなと思っています。もっとたくさんの方に観ていただける作品になるように、皆さんも感想を大切な人に伝えていただけたらすごくうれしいです。また韓国に戻って来られるように頑張ります」と清々しく宣言。山下は「今の世の中、デジタルで何でもできてしまって、誰かの声が聞こえて、抱きしめられるということを、当たり前にできなくなっている時代になってきているのかなと思います」と思いを巡らせながら、「僕はこの作品を通して、自分が直接会える人がいることに感謝を忘れずに、一度の人生、この映画のように情熱的に生きてみたいなと思いました。僕らの熱を受け取っていただけたらうれしいと思います。今日はこのために時間を作っていただき、ありがとうございました」と改めて感謝し、大きな拍手を浴びていた。          

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