ガンズ・アンド・ローゼズのギタリストであるスラッシュは新たなインタヴューでソロ・ブルース・アルバムに参加するミュージシャンに声をかけるのは大変だったと語っている。
5月17日にリリースされるソロ・ブルース・アルバム『オージィ・オブ・ザ・ダムド』にはAC/DCのブライアン・ジョンソン、エアロスミスのスティーヴン・タイラー、ザ・ブラック・クロウズのクリス・ロビンソン、ZZトップのビリーギボンズ、イギー・ポップ、ポール・ロジャース、クリス・ステイプルトンらが参加している。
スラッシュは『クラシック・ロック・マガジン』のインタヴューで本作についてはずっと作りたかったアルバムだったが、参加ミュージシャンに声をかけるのは苦労したと語っている。「いいかい、飛び込みみたいな形でミュージシャンに電話するのって、知らない人もいると思うけど、自分が誰かなんて関係ないんだ。大変な仕事でね。アイディアを売り込もうとするわけだからね」
「特に難しかったのはクリス・ステイプルトンとビリー・ギボンズだった。ビリー・ギボンズはいろいろやっているからね。常に働いていて、何かをやっている。“Hoochie Coochie Man”をやろうと思っているんだけどと言ったら、彼の声のトーンから懐疑的なのが伝わってきた」
「彼とは知り合いだけど……とにかく彼をなだめなければならなかった。彼がこのアルバムに参加してくれたのは本当に光栄だと思うよ」
エアロスミスのスティーヴン・タイラーからは連絡がなかなか返ってこなかったものの、なんと最終的にアルバムに参加してもらえることになったとスラッシュは明かしている。
「彼は1ヶ月ぐらい連絡が取れなくてね。アルバムが完成した時にやっと連絡がついたんだ。『あちこちに行っていてね。どうしたんだい?』って連絡をもらった。だから、彼は“Killing Floor”でハーモニカを吹いているんだよ」
スラッシュはガンズ・アンド・ローゼズを脱退した1996年からこのプロジェクトに取り組んできたとのことで、当時はスラッシュズ・ブルース・ボールも結成している。
「かなり飲んではいたけど、カヴァーを演奏したり、ジャム・セッションをやったり、素晴らしい時間を過ごしたんだ。アメリカでツアーをすることもあったし、ヨーロッパでも少しツアーをやったんだ」
「とにかくずっと作りたかったアルバムなんだ。スネークピットをやったこともあったし、入院したりもしたし、ヴェルヴェット・リヴォルヴァーをやって、ザ・コンスピレターズもやってきた。だから忙しかったんだ。やっと30年後に2週間の休みが取れて、『今、このアルバムをやろう』と思ったんだ」
アルバムにはロバート・ジョンソンの“Crossroad Blues”、アルバート・キングの“Born Under a Bad Sign”、ウィリー・ディクソンの“Hoochie Coochie Man”といったスタンダードのカヴァーが収録される。