エアロスミスのベーシストであるトム・ハミルトンはバンドの今後について言及している。
エアロスミスは先日、フロントマンであるスティーヴン・タイラーの声帯の深刻な損傷が回復しなかったためにツアーから引退することを発表している。
最後のライヴは2023年9月9日にニューヨーク州エルモントのUBSアリーナで行われた公演となっている。
エアロスミスは昨年9月にフェアウェル・ツアーをスタートさせたが、3公演を行っただけで、スティーヴン・タイラーの声帯の深刻な損傷のために残りのツアー日程を延期していた。
今回、トム・ハミルトンはバンドの今後についてインタヴューで語っている。「スティーヴン・タイラーの喉の状態について整理するところから始めたいんだけど、去年の9月にやった『ピース・アウト』ツアーの3公演目をやったんだ。その3曲目でスティーヴン・タイラーが転んで、喉仏を骨折したんだ。なんとか公演はやり終えたんだけど、どうやったかは訊かないでくれ。それは彼の強さと、観客が求めているものを与えたいという願望の証だと思う」
「なんかよくないことをやって喉を痛めてしまったわけじゃないんだ。彼は順調に回復して、ツアーに戻る準備に全力を尽くしたんだけど、それが無理だったんだよ」
トム・ハミルトンは次のように続けている。「決断はバンドを含めたチームと支えてきてくれたマネージメントとすることになった。今後がどうなるかは分からないけど、ツアーはもうないと思う」
将来的に代わりのヴォーカリストを迎えてツアーに出ることを検討するかどうかを尋ねられると、トム・ハミルトンは即座にその考えを否定している。「別のシンガーとツアーに出るという話はまったくないね。想像さえできないよ」
「今後も全員、音楽をやっていくのは間違いないけど、まだ計画もしていない形になるんじゃないかな」とトム・ハミルトンは語っている。「僕の場合は友人たちとバンドもやっているから、いい曲もあるし、それを早く出したいよね。できればライヴもやりたいよ」
ツアーからの引退を受けて有名ミュージシャンも反応を示しており、サミー・ヘイガーは引退を発表したことについて賛辞を寄せている。クイーンのギタリストであるブライアン・メイはエアロスミスがツアーから引退するのを受けて、「涙することになった」と述べている。
エアロスミスによる最後のスタジオ・アルバムは10年以上前の2012年に発表された『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』となっている。スティーヴン・タイラーは2016年にソロ・デビュー・アルバム『ウィアー・オール・サムバディ・フロム・サムウェア』をリリースしている。