クイーンの“Bohemian Rhapsody”などを手掛けた音楽プロデューサーのロイ・トーマス・ベイカーが亡くなった。享年78歳だった。
訃報はプレス・リリースによって発表されており、遺族はロイ・トーマス・ベイカーが「アリゾナ州レイク・ハヴァス・シティの自宅で亡くなった」ことを明らかにしており、死因は現時点で特定されていないという。
ロンドンのハムステッドで生まれたロイ・トーマス・ベイカーはガス・ダッジョンやトニー・ヴィスコンティの第二エンジニアとしてキャリアを始め、デヴィッド・ボウイ、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フーらのレコーディングに携わり、その後、当時は未知のバンドだったクイーンを手掛けることとなっている。
ロイ・トーマス・ベイカーは『戦慄の王女』、『クイーンII』、『シアー・ハート・アタック』、『オペラ座の夜』という最初の4枚のアルバムをプロデュースしており、『オペラ座の夜』に収録の“Bohemian Rhapsody”は20世紀にリリースされた楽曲で、最もストリーミングされている楽曲となっている。
クイーンのドラマーであるロジャー・テイラーはかつてロイ・トーマス・ベイカーについて次のように語っている。「彼はかなりの規律と多くの皮肉、太るようなデザートへの欲求をもたらしてくれた。彼は食べ物が好きだったんだ。すごく規律正しい人で、最初は厳しかった……彼はいつも正しい判断を下してくれたよ。テイクは正しいものでなければならないからね」
クイーンの成功によってロイ・トーマス・ベイカーはCBSミュージックと複数枚のアルバム・プロデュース契約を結び、その後、ザ・カーズとのコラボレーションが始まり、4枚のアルバムをプロデュースしている。
キャリアの後半でロイ・トーマス・ベイカーはザ・ダークネスの『ワン・ウェイ・チケット・トゥ・ヘル…アンド・バック』、スマッシング・パンプキンズの『ツァイトガイスト』といった作品も手掛けている。
クイーンについてはギタリストのブライアン・メイが2025年のコーチェラ・フェスティバルでベンソン・ブーンと共演して、“Bohemian Rhapsody”を披露している。
ベンソン・ブーンは現地時間4月11日にコーチェラ・フェスティバルに出演して、“Bohemian Rhapsody”と“Beautiful Things”でブライアン・メイと共演している。
パフォーマンス映像はこちらから。