インターポールは新たにEP『ア・ファイン・メス』をリリースすることを発表して、新曲“The Weekend”の音源が公開されている。
ニューヨーク出身のインターポールは1月にリリースした表題曲に続く5曲入りの新たなEP『ア・ファイン・メス』を今夏に控えた一連の公演に先駆けてリリースすることを発表している。新作からは今回、高い評価を得た2018年のアルバム『マローダー』のサウンドを受け継ぐさらなる新曲“The Weekend”の音源が公開されている。
“The Weekend”の音源はこちらから。
「アップビートなロックの曲だよ」とフロントマンのポール・バンクスは『NME』に語っている。「B面曲というわけではないんだ。どれも壮大なコーラスのある、豊潤なロック・ソングだよ。クラブで披露した時に、みんながそれに合わせて踊ってくれるのが想像できる。人々が踊らないようにってインターポールの曲がかけられることもあるわけだけどさ。これまでの楽曲はむしろ、悲観的でメランコリックな場所で生まれたようなものが多かったからね。今回のはロックな場所で生まれたEPなんだ」
EPに収録される楽曲の歌詞について、ポール・バンクスは次のように語っている。「『マローダー』はどちらかというと内省的で、今回のはパーティーに果敢に突入していくという感じかな。もしかすると歌詞は少し捻くれていて、やんちゃな感じになっているかもしれない。恥ずかしさは感じていないけどね」
アップステート・ニューヨークでデイヴ・フリッドマンと共に空き時間にレコーディングされたという『ア・ファイン・メス』は5月17日にリリースされる。
「一つのキャンペーンの一環として、違った類の楽曲を収録したEPを作りたいっていうアイディアがあってね」とポール・バンクスは『NME』に語っている。「そこから楽曲に磨きをかけていったんだ。『マローダーの楽曲を収録したEP』にはしたくなくて、それ自体が作品として成立するような別のEPを作りたいと思ったんだ」
「今日において、それはファンとの交流にもってこいな手段になるわけでね。ヒップホップの人たちはミックステープやアルバムを別々でリリースしているし、いいメソッドだと思うよ。僕たちは結束を強めてアクティヴになっているから、危険を承知でパーティーのレベルを上げるのも悪くないと思ったんだ」
バンドの結束が強まっているのであれば、近い将来にさらなる楽曲がリリースされる可能性もあるのだろうか？
「次々にEPをリリースいくような領域に僕たちが入っていくのかは分からない」とポール・バンクスは語っている。「次のリリースに関してはフル・アルバムになる可能性が高いんじゃないかなって思うけど、誰に分かるんだ？っていうね。実際、このEP以降の具体的なプランはまだできていないよ」
5曲入りのEPには、2017年に『ターン・オン・ザ・ブライト・ライツ』の15周年記念ツアーで披露されていた“Real Life”も収録されている。インターポールはよく過去の古いレア楽曲をリニューアルしてリリースすることで知られているが、もうそれほどストックも残っていないという。
「現時点では、自分たちの物語を使い果たしてしまったと言えるかもね」とポール・バンクスは明かしている。「古い楽曲をすべてリリースしたり、そうやってアーカイヴを空にするっていうアイディアも嫌いじゃないけど、どちらかというと新曲のほうに興味があるね」
一連のヘッドライン公演やグラストンベリー・フェスティバルへの出演も控えているインターポールだが、彼らにとっての直近の大規模なUKでの公演は、ザ・ストロークスやザ・ラカンターズらと出演するロンドンでのオール・ポインツ・イーストとなっている。
「素晴らしいラインナップだよね！」とポール・バンクスはオール・ポインツ・イーストについて語っている。「最高なものになりそうだよ。こんなに力強いロックの公演に出られることを本当に楽しみにしているんだ。そこにフェスティバルのお客さんたちも加わるんだからさ、素晴らしいものになるだろうね。どんな光景が見られるのか想像もつかないよ。バックステージでのお楽しみとかがあったりするのかな？ もしくは、卓球台が置いてあったりしてね。すごいな。そこにエスプレッソ・マシーンがあれば、僕は満足だよ」
バンドはもう悪ふざけなどはしていないのだろうか？
「僕は今、幸せで生産的なアーティストでいられるよう、芸術やそれに必要なものに専念しているんだ。どんなものであれ、僕が取り組んでいるのはそういうことだよ」
インターポールは5月25日にロンドンのヴィクトリア・パークで開催されるオール・ポインツ・イーストに出演する。
