イギー・ポップは今年の秋に歌詞を集めた著書を刊行することを発表している。
『ティル・ロング・フィールズ・ライト』と題された本書はイギー・ポップの楽曲の100を超える歌詞のほか、写真、貴重な品々、これまでに公開されたことのないメモ、イギー・ポップ自身が書いたエッセイなども収録される。
10月1日に刊行される本書にはイギー・ポップのキャリアを通して寄せられたブロンディのデボラ・ハリーやT・レックスのマーク・ボランを初めとしたアーティストによるコメントも収められている。
イギー・ポップは現地時間5月29日に自身のインスタグラムで書籍の写真を公開している。
『ティル・ロング・フィールズ・ライト』の詳細はこちらから。
https://www.penguinrandomhouse.com/books/612801/til-wrong-feels-right-by-by-iggy-pop/9780593135976/
一方、イギー・ポップは先日、自身が「『無』の声」を務める前衛映画『イン・プレイズ・オブ・ナッシング(原題)』のトレイラー映像が公開されている。
映画はもしも「無」という概念が言葉を話せるとしたら人類に何を語るのかという設定で作られており、風刺をこめたドキュメンタリーとなっている。「無」の声によるナレーションを全編にわたってイギー・ポップが務めている。78分の本作は「不正を告発するドキュメンタリーのパロディ」になっているとのことで、制作には10年近くが費されている。全編の映像は68人もの撮影者が70カ国以上もの地域で行った定点撮影によって構成されているという。
イギー・ポップはまた、今年のレコード・ストア・デイに「The Villagers / Pain & Suffering」の7インチ・シングルをリリースしている。
自身の誕生日である4月21日が今年のレコード・ストア・デイだったイギー・ポップは次のように語っている。「俺の人生において、音楽は孤独を和らげるためのものだった。俺は安い小さなレコード店で他の人たちとコミュニケーションをとる方法を見つけたんだ。18歳の頃の話さ。俺にとっては劇場のような場所で、世の中の商売を垣間見ることもできたし、文化の図書館のような場所だった。10代の頃に店員として働いていたときは、ユーモアとあたたかい好奇心を持って働いていたよ」
「現代的な(音楽への)アプローチの仕方も悪くはないけど、こういうテンプレートからも栄養をもらったほうがいいんじゃないかな。地球上のどこへ行っても、レコード・ストアに夢中になっている奴らがいるんだ。いい傾向だよ。太陽の光vs薄明かり、澄き透った目vs酔っ払い、社会vs野蛮人みたいな感じでさ。だから、俺は好きなんだ」