SEIJI:RE:SOUZOU PROJECT 2「零度」ね。クール宅急便でCD送るとか(笑)。今回の「NEW MOON」もクラウドファンディングでやったんだけど、買ってくれた人のCDは、ダンボールに入って届くんだけど、風船を月に見立てたイメージで、黒い風船が入ってて。新月の夜は月はあるけど見えないっていうテーマで。箱を空けたら風船がブオンって出てくるのをやって(笑) 例えばそういうのも、それ面白いの?とか意味あんの?とか、メンバーで否定はしない。これ面白くないすか?っていう提案をどうやったら活きるかなって、今チーム・スタッフも含めてやってて。とにかくLAID BACK OCEANは喋るんだよね(笑)。リハも音出すより、大体喋ってるっていう。
村瀬:ミーティングの方が長いんだ?
SEIJI:ほぼミーティングで、最後に慌てて演奏して時間がないっていう(笑)。セッティングして1回も音出さないとか結構あるから、話し出すと止まらないみたい。あと、YAFUMIが全ての可能性を探りたいみたいなところあって「今のフレーズって、なんでそのフレーズなの?」「なんかカッコイイってどういうこと?」っていう。なんとなくカッコイイではOKにはならないし、結成して8年経ってやっとアルバムを出せるのも、そういう熱量を突き詰めてだから。
村瀬:全てに意味を求めるだね。バンドにとって熱量は大事だよ。そうか、8年だと2009年の9月がTEARS OF THE REBELのファーストライブだったから、同じぐらいだね。俺もSEIJIも今までやってきたバンドで、現在進行形のバンドの方が圧倒的に長いね。
SEIJI:そっか。今さらdrug store cowboyのこと言われてもっていうところはあるよね。否定とかやりたいやりたくないとかは別で、かなり歴史が塗り変わったというか。石川もP.T.PとThe BONEZだしさ。そこに戻らなくて良いと言えるのは、幸せな状況だなとは思うよね。
村瀬:本当にそうだね。自分は今これやってますっていう。
SEIJI:再結成を望まれるのも、もちろん幸せなことだしそういうのも良い。それでも、今自分が頑張ってるものがあるっていうのは、俺にとっては1番かな。あとは、20年もステージに上がれるだけで幸せだけどね。
村瀬:そこ、当たり前って思っちゃダメだし。お客さんにもメンバーにも『感謝』って思っていないと。
SEIJI:フトシさんの話もそうだけどさ、やっぱ先輩がまだ頑張ってるっていうのも助かる所があって。その人たちが音楽をすごく愛して、その音楽を続けてるっていうことが、まだ俺たちもやってもいいのかなみたいな。俺が10代の頃に、今の俺の年とか30代のミュージシャンを見たら、本当に心の底から「早く諦めてください」と思ってたから(笑)。今思えば失礼だけど、本当は売れるためだけに音楽をやんなくてもいいんだよなっていう、自分が楽しむ為とか、自分の為に音楽をやったっていいし、誰かの為に音楽をやったっていいし。それを地位とか名誉とか名声とかに振っちゃうと、やっぱ楽しくなくなるよねっていう。
村瀬:行き詰るよね、そっちに行っちゃうと。やっぱ好きだから、ここまで続けてるし。
SEIJI:でもね、かたや漫画家の人とかにもさ「プロは楽しんじゃダメなんだよ」みたいな人もいるわけ。楽しませるのが仕事で、自分が楽しんだらもうそこで対価もらっちゃってるよねっていう人もいて。対価が欲しいなら、自分が苦しんで、人が楽しむっていうのが大事だと言ってる人もいて。例えばさ、仕事って自分ができないことを人にやってもらうっていうのが仕事じゃない?ご飯を食べにいったら、誰かが自分の代わりにご飯を作ってくれたからお金を払って、自分は楽をしてご飯を食べれる。でもその裏には、重いフライパンを振ったり、調理をしてる人がいる。それを好きだとはいえ、苦しさとか負担があっての対価じゃんって考えると、音楽も自分がカッコイイって思ってただ楽しんだら、もしかしてそれってもう、そこで終わってんじゃないの?って。
村瀬:それもそれで分からなくもない。
SEIJI:そう考えると音楽ってなんなんだろうなって。それでも、俺は楽しさを求めるし、今の環境に感謝してるというか。もし、あのまま自分でバンドを1人でこだわってやってたら、今の考えには多分至れなかったなあって思うから。ドラマーとしての寿命をLAID BACK OCEANをやったことによって、伸ばしてもらってるって感覚があって。
村瀬:そう思えるって、ありがたいね。バンドに対して。
SEIJI:そうだね。しかも、村瀬も石川も続けてるじゃん。石川が売れてることに悔しさとかもなくて、本当に嬉しいし、俺も売れしたいし。
村瀬:そこ言葉に出して言えるの素敵!ホントに同感。俺もSEIJIが続けてくれてるのも嬉しいし、素直に売れて欲しい。こうやって違うバンドになったけど、こんな話ができるのも良いしね。
SEIJI:drug store cowboy時代も、俺がこうやって「バンドってさ〜」とかずっと喋っててさ、村瀬はうんうんって聞いてくれてたのを思い出すよね。俺は結構人見知りであんまり社交的ではない分、 “この人”っていう人に結構喋っちゃうから。村瀬にはいっつも聞いてもらってるなっていうのはある(笑)。その都度、TEARS OF THE REBELを観に行くのも、村瀬が楽しそうに弾いてるのを見たいし。「ちゃんとやってるなあ」みたいな(笑)。でもちゃんとやってるからこそ、お互いの状況が良くなったらもっといいよなとか、思うし。
村瀬:近い人が続けて頑張ってて、アルバムも出してとか見てると、こっちもいい刺激になるから。
SEIJI:なんとかギリギリ。YAFUMIとかもよく言ってんだけど、常に滑り込みセーフというか、ギリギリ間に合ったねって感じなのよ。野球で言うとさ、なんとかこの回を抑えれたみたいな。かなり自分たちでやってて、今回のMIXも全部KAZUKIがやったから。
村瀬:KAZUKIがやってんのは初耳だ!
SEIJI:ヒーヒー言いながらやってたけど(笑)。外のエンジニアさんを使うことは別にできるんだけど、うまくいかなかった時、それの原因がどこなのかが分からなくなっちゃう。例えばエンジニアが悪いのか、スタジオが違うのか。もっと言うと曲が駄目なのか、プレイが駄目なのか。何が駄目なのかがぼやけちゃうって良くないなっていう。じゃあ全部KAZUKIがイニシアチブ取ってやったらいいんじゃないって話になって。
村瀬:それは聴くのが楽しみだな。15曲入りだよね?
SEIJI:66分っていう長さで。俺、人事で言ってるけど、やらないと気がすまないんだなこの人たちっていう(笑)。
村瀬:ある意味、8年分が詰まってるから、大事にしてきたってことだよね。
SEIJI:そうなんだよね。”ファーストフルアルバム”っていうものに対する意識がすごくあったかな。すげぇ思い入れを持って作ったし、こうやって音楽を続けてこれたからこそのアルバムでもあるから、たくさんの人に届いて欲しいよ。
interview & text Atsushi Tsuji (classic0330)

















