UNIDOTS セカンドワンマンライブレポート!7月の東名阪ツアー発表

瑞葵(Vo)とコンノツグヒト(B)によるUNIDOTSが『UNIDOTS live 2019 – 孵化 -』と題したワンマンライブを行った。単独公演としては実に1年4ヵ月ぶりとなったこの日。そこでは現行の彼らのほぼ全貌と、今後の更なる発展を期待させてくれたのと同時に、これまで大切に愛情込めて温められたその卵たちが見事にその殻を破り、そこから次の生態が現れてくる瞬間をも目の当たりにすることが出来た。

Koji Nishida (nirnor inc.)

昨年は2マン企画ライブを春夏秋冬と年に4回に渡り行い、その全てをソールドアウトさせてきた2人。今回の会場は渋谷WWW。高い天井を持つ音鳴りも良さそうな同会場は、まさに彼らの、耳で鑑賞したり、目で観賞する音楽性にはピッタリだ。前回から2倍のキャパながら会場は満員。毎度着実にコンスタントに上り調子を描いてきた様が伺える。しかも未だ音源のリリースは一切無し。MVも1曲のみにも関わらず、にだ。

場内がゆっくりと暗転。真っ暗な中、未発表曲「Signs」の同期が流れ出す。まずは瑞葵が登場。同曲をバックにハミングを重ねていく。サポートのギター木下哲とドラムのUも現れ、各々そこに自身の音を感情の赴くままに叩きつけていく。間を空けコンノも登場、特有の5弦ベースが躍動感たっぷりの蠢きを加えていく。徐々に荒々しい展開へと変貌を遂げていく同曲。そんな荒波の中でも凛とし神聖性を保ち続ける瑞葵のハミングが場内を昇天へと導いていく。次曲の「白昼夢」ではノスタルジックなメロトロン風の音の同期も加味。切なくも影を帯びた瑞葵の歌声がちょっとした歌謡性や哀愁を交えたメロディとサウンドと共に会場中に伸びやかに響き渡っていった。

パッと会場を明るく豹変させたのは「バスルーム・リフレクション」であった。エレクトロ性の加味も特徴的な同曲。時折ジェスチャーを交えながらも両手でしっかりとブームマイクを握る瑞葵の姿も印象的だ。ノンストップで「渇き」に入ると、再び歌謡性を帯びた面が現れる。誰かの特別になりたかったと切ない乙女心を伸びやかな高音域キーを交えて歌う同曲。特有の転調場面が更に歌物語の切なさを引き上げていく。

Koji Nishida (nirnor inc.)

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