ちゃんみな 2ndフル・アルバム『Never Grow Up』発売日に、“360度ステージ”にて行われた限定フリーライブで観客を熱狂の渦に

「年齢的になかなかライブに来られない人のためにも、ぜひ無料でやりたかった。普段こんなにみんなの近くでライブする機会もあんまりないから、ぜひ楽しんでいって」というちゃんみなの言葉に、会場が大いに沸く。そして「かわいい!」というコールが起きる。

『Like This』ではムードを一転させ、ダンサーたちと色気のある絡みを披露。ジャケットのジッパーを下ろすだけで大きな歓声が起き、セクシーな雰囲気を演出。また、海外でも注目されつつある『Doctor』は、イントロが流れた瞬間に絶叫とでも言うべき大声援が起き、Aメロからオーディエンスも大合唱。「ニキニキ」や「ピチピチ」といった特徴的な合いの手も自然と入り、強烈な一体感に会場が包まれた。

ちゃんみな

さらには『Call』もイントロの時点で大絶叫。多くのオーディエンスがペンライトをかざし、身体を揺らし、手を挙げる。そうしたオーディエンスの気持ちに応えるように、ちゃんみなもフロアに向かって手を伸ばし、オーディエンスの手を握る。超至近距離ライブでしかありえない距離と光景に、会場の熱は右肩上がりだ。

「付き合っちゃいなよ 浮気されろ」というパンチラインは、ただインパクトがあるだけでなく、多くの若い世代が共感を寄せる言葉でもある。今の時代の恋愛観を端的に表しているのだろう。シンプルだが本質的な歌詞は記憶に残りやすく、さらには「具体的で、共感しやすい」といった特徴もあり、今回のアルバムのひとつの到達点と言えそうだ。

「後ろの関係者のみなさんもよかったら歌ってください。パーティーなんでね」と関係者まで煽ると、ライブはお祭りモードへ。そしてラストは『SAD SONG』。00年代アメリカのロックをベースにしたちゃんみな初のバンドサウンドの楽曲は、ダンサーやスタッフ、普段ライブに来てくれるオーディエンスなど、身近な人々に向けてつくられたということもあり、初回限定盤CDとダウンロード・アルバムののボーナス・トラックとして収録された。それゆえに、まだファンの間でもそれほど浸透していないかもしれない。しかしこの曲は、ヒップホップでもクラシックでもなくロックという、もうひとつのちゃんみなのルーツを強く感じさせる曲。これも彼女の一面であり、ようやく形にできたひとつの本質でもある。

「初めてこういう曲を描いたのでちょっと緊張しているんですけど、みんなのための曲です」

そう言ってスタンドマイクで歌う姿はまるでロックスターのよう。フロアからは手拍子が起き、分厚い音とグルーヴと多幸感に包まれたライブはロックフェスの終盤といったムードだった。

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