FUJI ROCK FESTIVAL’21 へキックオフ! 大晦日から元旦にかけて行われたオンラインでのライブイベントは無事終了

フジロックでの名演も思い浮かぶ折坂悠太(重奏)、カネコアヤノ、The Birthday、PUNPEE、cero、CORNELIUS、Tempalay、GEZAN、THE ALEXX(出演順)という9組は、あらゆる意味で新しい時代になる2021年に向けたイベントにふさわしく、オルタナティブな精神に溢れていた。人や時代に根付く歌を変幻自在に表現した折坂悠太、日常を愛でるフォーキーな歌をパワフルに届けたカネコアヤノといった新世代。そして、ロックンロールの懐の深さを再確認させたThe Birthday、日本のヒップホップ界を代表する存在になったことを証明したPUNPEE。ceroは8人編成により“合奏”そのものの豊さも体現し音楽の滋養を届け、CORNELIUSは映像の完璧なアプローチでも圧倒した。ポップかつサイケデリックな世界を築き上げて2021年一発目のアクトという期待に応えたTempalay、そして、確信のレベルミュージックがあまりにも頼もしかったGEZAN、ダンスミュージックとポストロックをベースにした壮大な音像でイベントを締めくくった注目株のTHE ALEXX、と音楽の可能性を伝えるライブだけが続いた。また、これらのライブの合間には、「NAEBA SESSIONS」と題し、11月の苗場で事前収録されたBIM@木道亭、STUTS@ところ天国、TENDRE@みどり橋、T字路s@ドラゴンドラといったスペシャルなパフォーマンス映像も用意された。今もあの場所で息づいている豊かな木々、澄んだ空気、美しい水流を改めて目にすると、輝かしい思い出を共有するという次元以上に、来たるべきフジロック開催の時を強く想像させたのだった。未来は、フジロックを愛する私たちの手で作っていこう、と視聴者に前を向かせたような約12時間におよぶ配信であった。

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