クイーン42年ぶりの札幌公演が実現。クイーン+アダム・ランバート札幌ドーム公演にスペシャル・ゲストとしてGLAYが出演

現在、4年ぶりの来日公演を展開中のクイーン+アダム・ランバートが、さる2月10日(土)、札幌ドーム公演を開催した。

クイーンが札幌でコンサートを行うのは、今は亡きフレディ・マーキュリー在籍時の1982年の“Hot Space Tour”で来日して、当時の北海道立産業共進会場でライヴを行って以来、実に42年ぶり。7日(水)に京セラドーム大阪で公演後、翌日に空路で札幌入り。その日の夕食後には、ロジャー・テイラー(ドラムス)とアダム・ランバート(ヴォーカル)が、札幌の大通会場で開催中の「さっぽろ雪まつり」で特別展示されているクイーンの雪像をお忍びで訪問。夜にはクイーンの名曲の数々に合わせてライトアップされる雪像の前で、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のリズムに合わせて、アダムが足踏みするなど、ロック界のスーパースター2人も大喜び。雪がちらつく札幌を42年ぶりに訪れたロジャーは「ただいま日本の北にある札幌います。ここに来れてとても嬉しいです」と語り、アダムは「これを作った人は美しいアーティストです。 とてもとても感動しました。 脱帽です」と、雪像の完成度の高さに感心していた。

そして、42年ぶりの札幌公演。この日は地元北海道出身の日本を代表するロック・バンド、GLAYがスペシャル・ゲストに登場。17時30分にGLAYがステージに登場すると、この日の会場に集まった2万千人のファンはいきなり総立ちで大興奮。そうしたファンの熱い声援を受けて、GLAYは45分間のステージで大ヒット曲の数々を惜しげもなく披露。豪華なセットリストで会場を沸かせ、その熱気に包まれた札幌ドームのステージに、クイーン+アダム・ランバートが現れたのは19時15分。伝説的なライヴ・エイドのステージでもおなじみの「RADIO GA GA」「ハマー・トゥ・フォール」を演奏後、ヴォーカルのアダムが「ハロー・サッポロ!」とファンに呼び掛け、映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも印象的に使われていた1978年のヒット曲「ファット・ボトムド・ガールズ」を演奏。その後も全米NO.1に輝いた「地獄へ道づれ」、ロジャーが激しくドラムを叩きながら歌う「アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カー」、昨年秋の北米ツアーでは演奏されず、クイーンとアダムが日本のファンの為に演奏する「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」、「アンダー・プレッシャー」など、彼らもまた大ヒット曲、名曲の数々を惜しげもなく披露。ブライアンが「次はみなさんのために若いころに書いた曲です」と紹介して、歌詞の一部が日本語で歌われる名曲「手をとりあって」では、明らかに日本の神社仏閣をイメージした映像もスクリーンに投影され、日本のファンの大合唱が沸き起こりました。

その後も「リヴ・フォーエヴァー」、昨年の大みそかの紅白歌合戦に出場して披露した「ドント・ストップ・ミー・ナウ」、「ショウ・マスト・ゴー・オン」といったおなじみの名曲の数々を繰り出し、最後は映画のタイトルにもなった「ボヘミアン・ラプソディ」で、一度、メンバーはステージを去り、続いて在りし日のフレディのトレードマークとなったファンとのコール・アンド・レスポンスの映像による「AYO’S」のあと、名曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」が演奏され、さらに今回の日本公演のオープニング・ナンバーとなった1984年のアルバム『ザ・ワークス』からの「マシーン・ワールド」「RADIO GA GA」のメドレー形式のフィナーレ・ヴァージョンを挟んで、最後はクイーンの代名詞的な1977年のヒット曲「伝説のチャンピオン」でコンサートは終了。エンディングでおなじみの「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」が流れ、この日も2時間を超える白熱のライヴが展開された。

現時点で今回の日本公演後のツアーの予定は発表されておらず、「これがクイーン最後のツアーになるかもしれない」と噂される今回の日本公演で唯一、日本を代表するロック・バンド、GLAYとの競演が繰り広げられたこの日の札幌公演は、まさに伝説の一夜ともいえる、歴史的なライヴとなったと言えるでしょう。

この日、バック・ステージでは、クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラー、そしてアダム・ランバートがGLAYと初対面。写真撮影のときに、ブライアンが「とてもクリアなサウンドで、素晴らしいステージだった」とGLAYのメンバーに話しかけ、GLAYのTAKUROが「僕らのステージ見てくれたんですか?」というと、ブライアンが「もちろん!」と答える一幕もありました。

クイーン+アダム・ランバートの今回の来日公演は、残すところあと2回。2月13日、14日の連日、クイーン初の東京ドーム公演は、見逃せないライヴになりそうです。

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