4月5日(土)、INORAN(LUNA SEA)にとって初の対バンツアー「SONIC DIVE 2025」がスタートした。ジャンルも世代も様々な6バンドを相手に、全国のライヴハウスを舞台に次々と競演、INORANソロの核となるロックンロール・サウンドで挑んでいく。ミクスチャー・ロックバンドASH DA HEROを迎えた初日、SUPERNOVA KAWASAKI公演は、特別なセッションも実現。対バンならではのケミストリーが生む膨大なエネルギーで場内を満たした。
先攻はゲストのASH DA HERO。「Super Sonic」をSEとしてWANI(Dr)、能面を付けたSato(Ba)、Dhalsim(DJ)が登場、最後に姿を現したASH(Vo)は、「川崎、全員踊り散らかすぞ! 後ろー! 真ん中ー!」などといきなり思い切り煽って「YELLOW FEVER DANCE」に雪崩れ込んだ。曲間でも「踊れ!」「全然聞こえねぇ!」と何度も叫び焚きつけていくASHの、一人一人に向けて真っ直ぐに語り掛け、全員に“目が合った”と感じさせる目力と熱量が凄まじい。
「さあ、川崎の皆さんもでっかい声でくそくらえ!って叫べるか?」と挑発的に呼び掛けて始まった「反抗声明」、続いてSatoがベースを垂直に立てて爪弾いたフレーズから突入した「ラングラービート」、どちらも激しさとメロウさが共存した高揚感のある楽曲だ。スピード感に圧倒されるが、歌唱も演奏も緻密。2024年9月にNarukazeが脱退し、ギターレスミクスチャーバンドとなったASH DA HEROだが、自分たちのスタイルを再構築し、1stコンセプトアルバム『New Chapter』を2月1日にCDリリース、現在ワールドツアー真っ只中という活躍ぶりである。ASHだけでなくメンバーが代わる代わるクラップを先導するなど、全員で場を作り上げていくエンターテインメント性も観ていて楽しい。

「タオルある? INORANさんのタオルでもいいよ」(ASH)という、フロアの分断を生まない平和な呼び掛けで「WARAWARA」がスタート。Dhalsimがクラップを誘い、Satoが笑顔をほころばせる。タオル回しで生まれた一体感は「後ろ、真ん中、前、全員まとめてぶん回せ!」(ASH)という呼び掛けで更に高まり、ハッピーなムードが充満していった。
「INORANさん、初日に俺たちを選んでくれてありがとうございます。何より、2025年4月5日、いろんな他の数えきれない選択肢の中から一人一人、このライヴを選んできてくれてありがとうございます」と感謝を述べたASH。「初めて今日観てくれた人、遊び方分かったよね? 気に入ったらまた来てください……そんなお行儀いいこと言うと思った? ファンにして帰すぜ!」と最後はワイルドに叫び、「VANDALISM」へ。楽しさに加えて、よりドープなミクスチャーロックのグルーヴを繰り出し、深くその世界へと惹き込んでいった。
「Break Free」ではフロアを左右に分けウォールオブデスを起こさせ、「ボタニカル・ダンス・クラブ」「ブラッパ!!」ではASH自身がダイブするなどフロアとステージを行き来して、興奮状態がピークを保ったままライヴが進んでいく。ここが最高潮かと思いきや、更なる盛り上がりの場面が到来した。3月に配信された、このツアーのスペシャル・トークセッションを発端に、「ド後輩の僕らから、ギターレスバンドにINORANさんをお迎えしたら、『いいよ、もちろん』と言ってくださって」とASHは経緯を語り、INORANが登場したのだ。「ヘイヘイ、盛り上がってますか?」とINORANはテンション高く挨拶。ASHは「本番前に大先輩を呼び出すなんて、超失礼な奴」と恐縮しながら、「超緊張してて、でも超ワクワクもしてて」とうれしそうで、INORANはそんなASHをハグ。『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』劇中歌「オクターヴ」にINORANがギタリストとして参加する、スペシャルセッションが実現した。
INORANは冒頭でASHと向き合い、やがてSatoに近付いて、サビではセンターへ戻ってASHに寄り添ってプレイ。歯切れの鋭いギターカッティングを刻みながら楽しそうにステージを動き回り、メンバー一人一人とアイコンタクトを取っていく。ASHからもINORANの肩に腕を回し、先輩後輩の垣根を越えたロックミュージシャン同士の競演を見せていった。「俺たちのロックスター、INORANさんに拍手を!」とASHが讃え、INORANはメンバー一人一人を抱き締め指をさし、大拍手の中ステージを去った。
「いや~何だったの、今の? すげぇな。来たみんな大優勝です」と感無量な様子のASHだったが、余韻の冷めないまま「Beast Mode」(『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』劇中歌)、「Judgement」(テレビアニメ『ブルーロック』2クール目オープニング主題歌)を畳み掛け猛然とラストスパート。最後に放った「Meteora」で「全員で飛び跳ねろ!」と煽り、ジャンプして盛り上がるフロアを見つめるASHの眼差しは、真っ直ぐでピュアだった。「俺たちが令和最強のロックバンド、ASH DA HEROです!」とライヴ中何度も名乗っていたASH。ガッツに溢れる熱いパフォーマンスで、楽しくも強烈なインパクトを残したASH DA HEROだった。
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