The BONEZ TOUR 2016「TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE」 名古屋E.L.L

「みなさまの心の中にエンターテイメントを刻む”We Are The BONEZ”!!」と、高らかに宣誓するJESSEから「Hello Monster」のタイトル・コールがされ、NAKAの重厚なギター・リフから始まり、次々とステージに向かうダイバーを煽るように、殺傷力の高い音色が次々と繰り出される。
JESSEのラップが解放された「Wasted Dreams」では、間奏時にスプレーを吹き付けるパフォーマンスを披露し、BONERの心に文字を描いていくようなシーンだった。
終盤に差し掛かり、BONERに語りかけるJESSE。”目に見えない何かを見せてくれて、目に見えない何かを信じてくれてありがとう。目に見えない奇跡を大切にしてくれたら、俺らは何が何でもライブをしに来るから”と、着飾ることのない言葉に共鳴する。
そして、手拍子で迎えられた楽曲は優しくも力強く、その感情を見事に表現しきるT$UYO$HIのベースラインは、前を見て進んで行く”これから”を後押ししてくれ、そのバックにある絆の様なものを繋いでくれた気がした。

極上のポップ・チューンとエモーショナルなストーリーで描く「Leaf」の終盤で繰り出されたZAXのドラム・ソロでは、その1つ1つのビートに鼓舞されるBONER。
そう、The BONEZは、誰かのワンマン・バンドでもなければ寄せ集めのメンバーでもない。
JESSE、T$UYO$HI、ZAX、NAKAの個々が、それぞれの人間性をリスペクトし合い、喜びや悲しみ、その感情を分かち合うことで生まれるサウンドが、The BONEZとして放つことが出来ると知っているはずだし、BONERもそれを求めてこの会場に足を運んでいる筈だ。
無論、筆者もである。そう思ったときに奏でられた「Waking up」は、今を生きて必要とし合える、求め合えることがこんなにも愛おしいことなのだと、改めて気づかされた気がした。

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