ジェイ・Zは29人の受刑者を代表してミシシッピ州矯正局と州立刑務所の刑務所長を相手取って訴訟を起こしている。
ミシシッピ州の刑務所では先週、相次ぐ暴力によって2週間以内に5人の受刑者が亡くなる事件が起きており、その場にいた刑務官は暴動を止めるための行動を取らなかったとされている。
訴状はジェイ・Zの慈善事業である「チーム・ロック」が彼の弁護士であるアレックス・スピロを通じて提出したもので、訴状には「パーチマン」として知られるミシシッピ州立刑務所で起きた暴動で亡くなったウォルター・ゲイツ、ルーズベルト・ホリマン、デノリス・ハウエルの3人の名前も記されている。
NBCによれば訴状には次のように記されているという。「投獄された人々や彼らの憲法上の権利をミシシッピ州が完全に無視していることが彼らの死に繋がっています」
訴状では刑務所が「考えられないような」死亡事件が起きる「暴力が蔓延する場所」になってしまったことについて、予算や人員の不足がその要因にあると訴えられている。
今回の訴状はアレックス・スピロが現地時間1月9日、ジェイ・Zとラッパーのヨー・ガッティの代理としてミシシッピ州知事に手紙を送付したことに続くものとなっている。
「ミシシッピ州では収監者の数が増えている一方で、刑務所への予算は大幅に削減されています。結果として、刑務所の環境は最も基本的な人権も保証されないような場所となってしまったのです」と手紙には記されている。
「受刑者たちは劣悪な環境での生活を強いられており、マットレスすら与えられず、床で寝ている最中にネズミが自分たちの上を這ってくるような始末です」
手紙にはチーム・ロックとして「あらゆる刑務所に訴訟を起こす準備」ができているとも記されており、次のように締めくくられている。「ロック・ネイションとその慈善事業であるチーム・ロックは、ミシシッピ州に対してこの耐え難い状況に対して直ちに対策を講じることを求めます」
ミシシッピ州矯正局はこの件について係争中であるとして、コメントを拒否している。