キャバレー・ヴォルテールは26年ぶりとなるアルバムを11月20日にリリースすることを発表している。
キャバレー・ヴォルテールは1994年発表の『ザ・カンヴァセーション』以来となる待望のアルバム『シャドー・オブ・フィアー』をミュートより11月20日にリリースする。本作はリチャード・H・カークが唯一のメンバーとしてリリースする最初のアルバムとなる。
キャバレー・ヴォルテールはアルバムからの最初の楽曲となる“Vasto”が公開されている。ダークでダンス・ミュージックの要素が注入された“Vasto”は繰り返されるバス・ドラム、脈打つシンセ、ヴォーカル・サンプリング、耳障りなパーカッションが入ってくる8分に及ぶ楽曲となっている。
「アルバムの制作が終わったのと同時に、この天変地異(コロナ禍)が飛び込んできたんだ」とリチャード・H・カークは語っている。「『シャドー・オブ・フィアー』(恐怖の影)というタイトルは計らずも的を得たタイトルだと思う」
「全てのヴォーカルはこの社会的パニックが起こる前に録音し終わっていたから、現在の状況が私の行動に影響することはなかったが、私が生来持っている分裂症気味の性格のせいで、作品の中に変なことや現在の情勢をとらえるようなヒントが何か見えるかもしれない」
彼は次のように続けている。「シュールレアリズムは常にキャバレー・ヴォルテールにとって重要なことだったし、それはいまだにそうなんだ」
キャバレー・ヴォルテールは1970年代前半に結成され、1978年にラフ・トレードと契約している。1979年にファースト・アルバム『ミックス・アップ』をリリースしており、1994年に解散している。2014年に再結成したキャバレー・ヴォルテールはベルリンのアトナル・フェスティバルで20年ぶりのライヴを行っている。