キッスのジーン・シモンズはAC/DCのギタリストであるアンガス・ヤングと初めて会った時のことを振り返っている。
オーストラリアのラジオ局「トリプルM」に出演したジーン・シモンズはアンガス・ヤングと初めて会った後、1977年から1978年にかけてAC/DCがツアーのサポートをやることになったことを振り返っている。
「ロサンゼルスの本当に小さなクラブでやっているのを観たんだ。たまたまいたんだよね。すごくステージの近くにいて、気に入っていたからだと思う。感じたかったんだ。バスドラムとベースが鳴る度に洞窟の中にいるような感覚を味わいたかったんだよ。安全な距離なんか取りたくなかった。音が大きすぎると思ったら、歳を取りすぎだね。最前列にいて、曲間に暗くなると、アンガス・ヤングはステージで駆け回っていてさ。トランスに入っている人みたいでさ。『こいつはロックンロールだ。彼はリアルだ』と思ったよ。ライヴの後、バックステージに行ったら、アンガスがいてね。『おおっ、ジーン・シモンズだ。僕はひどいオージー訛りなんだ』と言っててさ。『最高だったよ。名前はなんて言うんだ?』と訊いたら『アンガスだよ』と言って笑ってくれてね。忘れないけど、前歯がなかったんだ。当時はそのお金がなかったんだと思う。『数ブロック先に行かないか? 腰を据えて話をしたいんだ』と言ったら、そうしてくれたんだ」
彼は次のように続けている。「忘れないけど、メルズ・ダイナーに行ったんだ。すごく有名な店だったんだけどさ。午前1時くらいだったんだけど、自分は一部の人には大物だったから、ウェイトレスやいろんな人がテーブルに集まってきてね。みんなはアンガスたちのことを知らなかったから、『ミスター・シモンズ、何になさいますか?』ってウェイトレスが訊いてきたんだ。俺は『友人にまず訊いてくれ』と言ったら、忘れもしないけど、アンガスはフランクフルトとビーツを頼んだんだ。ホットドッグの代わりにね。ウェイトレスは顔を見合わせていたけど、『彼のほしいものを用意してくれ』と言ったんだ。それで持ってきたんだけど、忘れないけどさ。アンガスはフランクフルトを横の歯で食べていたんだ。前歯が2本なかったからね。そこでした会話は今でも覚えているよ。『君たちは最高だから。電話するよ。一緒にツアーに行こうぜ』と言ったんだ」
先日、フー・ファイターズのデイヴ・グロールはポール・マッカートニーと共に初めてAC/DCと会った時のことを振り返っている。
これはある年のグラミー賞授賞式後に実現したとのことで、デイヴ・グロールは「全人生においても最高の夜の一つ」になったと述べている。
この時の状況についてデイヴ・グロールは『アンダース・ボットル・タイニーTV』で次のように語っている。「グラミー賞でパフォーマンスはしなかったけど、授賞式には出席したんだ。幸運なことにポール・マッカートニーのことは友人と言えるんだけどさ。彼のことは大好きなんだ。僕のヒーローであるのと同じくらい、すごく素敵で、いい友人なんだ」
「彼も同じ街にいて、彼が電話をかけてきて、『グラミーの後は何をしているの?』と言われてね。それで『多分、自分とパット(・スメア)とテイラー(・ホーキンス)で食事に行くことになると思います』と答えたら、『僕とナンシーも行ったらマズいかな?』と訊かれたんだ。『全然。最高です』と答えたよ」
「そうしたら、ホテルかどこかでAC/DCと偶然会ったみたいでね。AC/DCも『授賞式の後はどうするの?』と訊いたみたいで、『フー・ファイターズと食事に行くんだ』とポールは答えて、『行くかい?』と言ったんだ。それでポールの奥さんからうちの妻に電話があってね。『AC/DCも食事に来るけど、問題ない?』と訊かれたんだよ。AC/DCとはそれまで会ったことがなかったんだ」