Roger Waters、David Gilmourが掲載を拒否したライナーノーツを公開

Roger Waters

ロジャー・ウォーターズはピンク・フロイドの『アニマルズ』のリマスターに際してライナーノーツを公開して、クレジットをめぐる口論のためにデヴィッド・ギルモアがライナーノーツを外そうとしたと明かしている。

ロジャー・ウォーターズはデヴィッド・ギルモアが彼の作曲とアーティストとしての貢献に関する真の規模を葬り去ろうとしたと主張し、デヴィッド・ギルモアが「自身の取り分以上のクレジットを求めていた」と述べている。

ロジャー・ウォーターズはウェブサイトに詳細を記したメッセージを掲載して、デヴィッド・ギルモアがライナーノーツの「信憑性に異議を唱えたわけではない」と述べている。ライナーノーツはアルバムのコンセプト、作曲、ジャケット・デザインなどのプロジェクトでロジャー・ウォーターズが中心にいたとするものだったが、デヴィッド・ギルモアは「その歴史を明かさないままにしようとした」と述べている。

https://rogerwaters.com/animals-new-mix-update/

「このライナーノーツを書くことになったのはピンク・フロイドの1977年発表のアルバム『アニマルズ』で新たなジェイムス・ガスリーによるステレオと5.1chミックスがあったからなんだ。このミックスは未発表のまま放置されることになった。というのも、新たなリリースに際してマーク・ブレイクが書いたライナーノーツに論争があったんだ」

「デヴィッド・ギルモアはこのライナーノーツを外さない限りアルバムのリリースを拒否した。彼はマーク・ブレイクが書いたライナーノーツの歴史的信憑性に異議を唱えたわけではないものの、その歴史を明かさないままにしようとしたんだ」

彼は次のように続けている。「これはデヴィッド・ギルモアと妻のポリー・サムソンが自分の取り分以上に1967年から1985年のピンク・フロイドの作品についてクレジットを求めようとする今も続く活動のごく一部なんだ。でも、彼は過去35年間にわたってべらぼうな嘘をたくさんついてきたんだ。ピンク・フロイドで誰が何をやったかということについてね。いまだ僕にも責任があるというのにね。たくさん『僕らがこれをやった』とか『僕らがあれをやった』とか、『自分がこれをやった』とか『あれをやった』とかいうのがあるんだよ」

ロジャー・ウォーターズは『アニマルズ』の再発には収録されないマーク・ブレイクによるライナーノーツを一緒に掲載している。

今回の投稿でロジャー・ウォーターズは新型コロナウイルスのパンデミック中に回想録に取り組んでいたことも明かしている。この本の中でデヴィッド・ギルモアはクレジットを要求し過ぎている例を明らかにできるだろうと述べている。

ロジャー・ウォーターズはデヴィッド・ギルモアが1973年発表の名曲“Money”のレジスターを使ったオープニングのループについて一緒に作ったと語っていることを取り上げ、ロジャー・ウォーターズはこのエフェクトを作った時、デヴィッド・ギルモアは部屋にもいなかったと述べている。

「実際にあったことの全容は回想録で見てほしい。デヴィッド・ギルモアとポリー・サムソンの欲求を刺激できることを願っているよ」

昨年、ロジャー・ウォーターズはデヴィッド・ギルモアによってピンク・フロイドのオフィシャル・サイトやソーシャル・メディア・アカウントから「締め出されている」として批判していた。

ソーシャル・メディアに投稿された動画の中でロジャー・ウォーターズはピンク・フロイドについて「バンド名をスパイナル・タップに変えるべきだ。そうしたら全部が申し分ないだろうね」と述べており、「大丈夫。皮肉でおかしなやつになろうとしているわけじゃない。けれど、知られている通り、時々、自分の気質としてこうなることがあるんだ」と続けている。

「デヴィッド・ギルモアによってウェブサイトから締め出されているんだよ。1年ぐらい前、ロンドンの空港にあるホテルで存命のピンク・フロイドのメンバーによってキャンプ・デヴィッドなる会議が開催されたんだ。そこで僕はこの醜い袋小路の状況と気づいたらあった苦境を過去のものにするあらゆる手段を提案した。でも、それは実を結ばなかった。残念ながらね」

先日、デヴィッド・ギルモアはピンク・フロイドの再結成の可能性を否定し、スタジアムでは「絶対に」やりたくないと述べ、今は自由を楽しんでいると語っている。

「自然な道を辿ったわけで、もう終わったんだ。ロジャー(・ウォーターズ)のやりたいことが何にせよ、彼のやっていることや彼が謳歌していることは全面的に支持するよ」

「でも、僕としては絶対に戻りたくないんだ。スタジアムでライヴなんかやりたくないんだ。自分のやりたいことを自分のやりたいやり方でそのままできる自由があるんだ」

関連NEWS

  1. Pink Floyd

    Pink Floyd、『原子心母』再発盤に収録される箱根アフロディーテの未発表写真の一部が公開

  2. THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY

    「THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY/狂気50周年記念イベント」 〜日比谷野音でピンク・フロイド・トリップス〜 、6/18に開催

  3. Pink FloydのDavid Gilmour

    Pink FloydのDavid Gilmour、120本以上のギターをチャリティ・オークションに出品

  4. Pink Floyd

    Pink Floyd、『狂気』50周年盤より「Breathe (In The Air)」のライヴ音源が公開

  5. Pink Floyd

    Pink Floyd、『狂気』の公式プラネタリウムがプラネタリアTOKYOで上映決定

  6. David Gilmour

    David Gilmour、ロシア軍兵士へのメッセージをツイート

  7. Roger Waters

    Roger Waters、Julian Assange解放を求める集いで“Wish You Were Here”を披露

  8. PINK FLOYD TRIPS 2024

    「THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY 狂気50周年記念イベント 番外編〜PINK FLOYD TRIPS 2024〜」 開催決定

  9. Pink Floyd

    Pink Floyd、レア・トラックを含む日々更新されていくプレイリストを公開

  10. Pink Floyd

    Pink Floyd、バンドにゆかりの深いパブが取り壊しの危機にあることが明らかに

  11. Roger Waters

    Pink Floydのニック・メイソン、ニューヨーク公演でRoger Watersと共演

  12. Pink Floyd

    Pink Floyd、箱根アフロディーテのダイジェスト映像が公開

  13. David Gilmour

    David Gilmour、自宅パフォーマンスでSyd Barrettの曲をカヴァー

  14. Pink Floyd

    Pink Floyd、『驚異』の再発盤の修復度合が分かる比較映像が公開

  15. Pink Floyd

    Pink Floyd、箱根アフロディーテ50周年を記念したラジオ特番の放送が決定

  1. Rufus Wainwright

    Rufus Wainwright、Lou Reedの「Perfect Day」をカヴァーした音源が…

    2024.03.19

  2. METROCK2024 アーティスト出演日&第5弾出演アーティスト発表

    2024.03.19

  3. 「角川シネマコレクション 松田優作の狂気」秘蔵メイキング写真を解…

    2024.03.19

  4. Gayle

    Gayle、5月に行われる初来日公演に向けてコメント動画が公開

    2024.03.19

  5. Bon Jovi

    Bon Jovi、2022年に声帯を手術したためにもう一度ツアーをできるか…

    2024.03.19

  6. Eddie Vedder

    Eddie Vedder、Taylor Swiftの観客をパンク・ロック・シーンに重ねる

    2024.03.19

  7. Bruno Mars

    Bruno Mars、MGMグランド・カジノに75億円近くの負債があると報道

    2024.03.19

  8. 『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタルリマスター』予告映像&場面写真解禁

    『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタルリマスター』ボブ・ディラン…

    2024.03.19

  9. Paul McCartney

    Paul McCartney、かつてThe BEATLESの歌詞を引用した手紙をプーチン…

    2024.03.19

  10. John Squire

    John Squire、アーシングを取り入れたことがあることを明かす

    2024.03.19

  1. METROCK2024 アーティスト出演日&第5弾出演アーティスト発表

    2024.03.19

  2. FUJI ROCK FESTIVAL

    FUJI ROCK FESTIVAL ’24、第3弾ラインナップを発表

    2024.03.15

  3. COMING KOBE

    COMING KOBE24、第4弾出演アーティスト発表

    2024.03.15

  4. SiM

    SiM主催フェス「DEAD POP FESTiVAL 2024」、出演アーティスト第一弾…

    2024.03.14

  5. 04 Limited Sazabys

    04 Limited Sazabys主催の野外フェス<YON FES 2024> 第1弾出演アー…

    2024.03.13

  6. ARABAKI ROCK FEST.24

    ARABAKI ROCK FEST.24、出演日・追加アーティストを発表

    2024.03.06

  7. GREENROOM FESTIVAL

    GREENROOM FESTIVAL ’24、第5弾出演アーティストを発表

    2024.02.29

  8. RISING SUN ROCK FESTIVAL

    RISING SUN ROCK FESTIVALホームページがリニューアル

    2024.02.29

  9. 山人音楽祭

    山人音楽祭2024、開催決定

    2024.02.03

  10. I ROCKS

    LACCO TOWER主催ロックフェス 「I ROCKS 2024 stand by LACCO TOWER…

    2024.01.27