イングランドの規制解除延期を受けてフェスティバル協会が声明を発表

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インディペンデント・フェスティバル協会はイングランドで新型コロナウイルスの規制解除が4週間延期されたことを受けて政府による緊急の介入を求めている。

現地時間6月14日、ボリス・ジョンソン首相はイングランドでのすべての規制が解除される日程を6月21日から7月19日に延期することを発表している。

ボリス・ジョンソン首相は記者会見で今年2月の最初にロードマップを策定した時に予想していた第三波よりもはやく新型コロナウイルスのデルタ株の感染が増加して、「感染や入院」が増えていると語っている。

彼は規制解除の最終段階を待たなければ「新型ウイルスがワクチンに勝り、今後さらに数千人の死者が出る現実の可能性」があると語っている。

5月の時点でインディペンデント・フェスティバル協会は新型コロナウイルスに対するフェスティバル保険がないことで今夏のフェスティバルの中止が広がっているとして「強い警告」を出したが、政府との交渉が「壁にぶつかっている」と述べていた。イギリスでの5000人以上を動員するフェスティバルのうち、26%が既に今年は中止を発表していた。

今回、ロックダウンの日程が延期されてイベントが開催されないことで財政的破綻の危機にさらされる可能性があり、主催者は新型コロナウイルスの保険がない中で巨額を支出するのを不安視していると見られている。インディペンデント・フェスティバル協会は今回の延期で政府の援助がなければ、イギリスの残っている2021年のフェスティバルの多くが中止になるだろうと述べている。

インディペンデント・フェスティバル協会の試算によれば、制限解除が7月19日に延期されたことで、現在開催予定の5000人以上を動員するフェスティバルのうち、93%がまだ開催可能だが、保険は適用されない状態が続いている。フェスティバルの開催費用は当日の1ヶ月前に発生し、フェスティバルを開催するのに必要な平均費用は600万ポンド(約9億円)となっている。

インディペンデント・フェスティバル協会は最近の調査で、回答者のうち3分の1が去年に続いて今年の収入も失った場合、事業を継続させる貯蓄が残ってないと述べている。

「インディペンデント・フェスティバル協会はロックダウンのステップ4の規制解除が延期された根拠については完全に理解しています」とCEOのポール・リードは声明で述べている。「しかし、フェスティバルの開催を阻む規制にはその産業を継続させる実効的な支援で埋め合わせしなければなりません」

「7月19日以降にフェスティバルを開催できる機会のある主催者たちにとって実効的な支援とは政府が後ろ盾となる保険です。それによって計画を続け、必然的に伴う多額のコストに責任を持てる信用を得られることになります。最終的に政府が保険によってこうした分野を保険で支援せず、フェスティバル産業を危機に晒すかどうかは政治的判断です」

彼は次のように続けている。「既に中止を迫られたフェスティバルがあり、規制解除の延期で更にそうなる可能性があることを忘れてはいけません。2022年の販売サイクルになるまで事業を継続させるには迅速かつ包括的な財政パッケージが必要となります」

「インディペンデント・フェスティバル協会とそのパートナーたちはイギリスの産業を救う支援策の詳細について喜んで政府と取り組む準備があります」

一方、イギリスのライヴ会場の経営者たちも規制解除の延期による苛立ちと不安について語っており、今回4週間延期されることで約3600万ポンド(約55億円)の損失が見込まれると述べている。

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