ティコとデス・キャブ・フォー・キューティーのベン・ギバードはコラボレーションによるニュー・シングル“Only Love”を公開している。
ニンジャ・チューンとマム+ポップの共同リリースとなる“Only Love”はベン・ギバードにとってザ・ポスタル・サーヴィス以来となるエレクトロニックによるコラボレーションとなっている。
「長年、ベンの作品のファンだったんだけど、2016年にデス・キャブ・フォー・キューティーの“The Ghosts of Beverly Drive”のリミックスをする機会があったんだ」とティコことスコット・ハンセンは語っている。「ベンの声ってプロダクションの観点から言っても仕事をしたいすごく刺激的な要素なんだよね。僕が引き寄せられるサウンドやトラックとよく噛み合うと思ったんだよ」
「“Only Love”はインストゥルメンタルの曲として始まったんだけど、何かが足りなかったんだ。ラフなデモを送ったら、ベンはヴォーカルを入れてくれてね。ラフのヴォーカルを初めて聴いてみたら、曲に筋が通って、アレンジが溢れ出したんだ。『ウェザー』での実験を経て、あのプロセスで学んだことを全部実践してみせるいい機会だと思ったね。あんな素晴らしい声と仕事ができて、本当に光栄だよ」
“Only Love”の音源はこちらから。
ベン・ギバードは次のように続けている。「2014年にナオミ・クラインの『これがすべてを変える―資本主義VS.気候変動』を読んで、モンタナ州の牧場主で環境活動家のアレクシス・ボノゴフスキーの言葉に強く心を動かされたんだ」
「アーク・コールという採掘企業からモンタナ州南部の公有地を守るための闘いについて語っているんだけどさ。彼女はこう言っているんだ。『この場所との繋がり、それに対して人々が持つ愛情、それはアーク・コールにはないものです。彼らはそれを過小評価していますし、それこそがこの場所を守るものです。採掘企業への憎しみや怒りではなく、愛情がこの場所を守るのです』」
「スコットが“Only Love”の音源を送ってくれた時、この教訓に完璧だと思ったんだ。アレクシスの言葉を読んで以来、僕は万物の真理だと捉えていてね。大切にしている場所や人々を残す唯一の方法は愛であり、憎しみなんだ」
彼は次のように続けている。「もちろん、言うは易く行なうは難しなんだけどさ。でも、マントラのように彼女の言葉に立ち返っている自分がいるんだ。ワシントン州の公有地でハイキングしたりキャンプしたり育ってさ。自然を走るようになってから、その愛情は増す一方でね。この曲に取り組んでいる時に念頭にあったのはそれなんだ」
今年3月、ベン・ギバードはフェンダー・ムスタングのシグネチャー・モデルを発売することを発表している。