キッスのジーン・シモンズは先日インタヴューでヴァン・ヘイレンのデイヴィッド・リー・ロスへの批判と受け取られた発言について謝罪している。
昨年、新型コロナウイルスのパンデミックでツアーが延期されるまでデイヴィッド・リー・ロスはキッスの「エンド・オブ・ザ・ロード」ツアーのオープニング・アクトを務めていた。ツアーは今月から再開されたが、デイヴィッド・リー・ロスは参加しておらず、もうデイヴィッド・リー・ロスがツアーには参加しないことをジーン・シモンズは米『ローリング・ストーン』誌で明かしている。
「でも、全盛期のデイヴィッド・リー・ロスは誰も彼のようなことはできなかったことは言っておきたいね」とジーン・シモンズは語っている。続けて彼はデイヴィッド・リー・ロスについてかつては「究極のフロントマン」だったが、今はもうそうではないことを示唆している。
「彼に何があったかは分からないけどさ。もう最近のデイヴィッド・リー・ロスしか見られないわけでね。エルヴィス・プレスリーについても全盛期を思い出してしまうわけでさ。嘲るような唇、メンフィスに戻ったこととか、そういうね。バスルームの床に倒れている裸の太ったエルヴィス・プレスリーのことは考えたくないわけだからね」
これを受けてデイヴィッド・リー・ロスは中指を立てる少年のモノクロの写真を18枚インスタグラムで投稿しており、「デイヴィッド・リー・ロスからジーン・シモンズへ」というメッセージを添えている。
今回『アス・ウィークリー』の新たなインタヴューでジーン・シモンズはその発言を謝罪しており、「意識の流れ」で語る自身のスタイルのせいだったと述べている。「誰かの気持ちを害するつもりはなかったんだ。たまに口の災いが出てしまうことがあるんだよ」
「記事を読んだけど、まとめ方なんだよね。僕としては『全盛期のデイヴィッドには誰も叶わなかった。ロバート・プラントも、ミック・ジャガーもね。彼はキングだったんだ』というようなことを言ったんだけどさ」
「その後、切れ目なく『床に倒れている裸の太ったエルヴィス・プレスリーは見たくない』って発言が続いているだろ」
「あれはデイヴィッドのことを言っているわけじゃないんだ。でも、そんなことはどうでもよくて、重要なのはデイヴィッドの心情を傷つけてしまったことだよ。自分の意向なんかよりもそっちのほうが重要だからね。なので、あれについては心から謝罪するよ。彼の心情を傷つけるもりはなかったんだ。トラックから降りてきて『轢くつもりはなかったんだ』と言っている男を思い出すね。そこに違いはないだろ? 現にもう轢かれてしまったわけだから」
先日、キッスは2度目となるラスベガスの連続公演の詳細を正式に発表している。
キッスは2014年にハード・ロック・ホテル&カジノのザ・ジョイントで9公演を行っており、2年後に『キッス・ロックス・ヴェガス』として映像化されている。
また、ジーン・シモンズはライヴにおけるワクチン義務化に賛成であることも明かしている。「ワクチンを打って、ずっとマスクを着けてない限り、ローディーでもバックステージのどこにも入れないようにしているんだ」