アレックス・ヴァン・ヘイレンはエディ・ヴァン・ヘイレンと最後にレコーディングした音源“Unfinished”の6分のフル・ヴァージョンがオンラインで公開されている。
この音源は10月24日に刊行される回想録『ブラザーズ(原題)』のオーディオブックに収録されるもので、書籍の刊行を前にしてオンラインでは音源が公開されている。
“Unfinished”の音源はこちらから。
回想録『ブラザーズ』は2020年10月に咽頭ガンの合併症で亡くなった弟のエディ・ヴァン・ヘイレンとの生涯について振り返ったもので、幼少期からデイヴィッド・リー・ロスとの第一期が終わる1984年までを振り返ったものとなっている。
回想録の刊行に際して行われた米『ローリング・ストーン』誌のインタヴューでアレックス・ヴァン・ヘイレンは数十年にわたるバンドのキャリアにおける様々な瞬間を振り返り、その一つとして2001年にオジー・オズボーンをフロントマンに迎える話があったことを明かしている。
アレックス・ヴァン・ヘイレンとエディ・ヴァン・ヘイレンはオジー・オズボーンのマネージャーであるシャロン・オズボーンとアルバム1枚をレコーディングする計画について会うことになったという。「犬を飼う時、猫がほしいとは思わないだろう」とアレックス・ヴァン・ヘイレンは米『ローリング・ストーン』誌に語っており、エディ・ヴァン・ヘイレンもオジー・オズボーンを迎えることを受け入れていたと続けている。「オジーに入ってもらうということはオジーが入るということだからね。音楽を演奏して、彼が歌う。素晴らしいものになっただろうね」
しかし、オジー・オズボーンは2002年から始まって大ヒットになったリアリティ番組『ジ・オズボーンズ』をMTVと立ち上げようとしている時で、ヴァン・ヘイレンへの加入は実現しなかったという。
「ああ、話はしていたんだ」とオジー・オズボーンも米『ローリング・ストーン』誌にEメールで回答している。「もし実現したら、すごいことになっただろうね。エディとアレックスは長い付き合いの友人で、一緒にできなかったことは後悔しているよ。あの時は『ジ・オズボーンズ』が新しい音楽を作る障害になったんだ。残念ながらね」
アレックス・ヴァン・ヘイレンはクリス・コーネルとも一緒にジャム・セッションを行い、仕事をしそうになったことも明かしている。「クリスは言ってみれば人生でも非常につらい時期だったんだ」
「俺がドラムについて、彼はベースを弾き始めた。45分くらい一緒にやったんだけど、彼はのめり込んでいて、血が出ていたくらいだった。『求めていたのはこういう人だ』と思ったね。だけど、彼は亡くなることになった」