フー・ファイターズのデイヴ・グロールは自伝『ザ・ストーリーテラー:テイルズ・オブ・ライフ・アンド・ミュージック』のトレイラー映像で執筆を振り返っている。
デイヴ・グロールによる著書は「大胆な人生の思い出のコレクション」と称されており、イギリスでは10月5日にサイモン&シュスターより刊行される。
トレイラー動画でデイヴ・グロールはそもそも本書を書くことになった経緯を説明している。「まったく物を集める人間じゃないんだけど、思い出は収集しているんだ。日々、走馬灯のように思い出が甦ってくるんだけど、この本を書くことで、できるだけいい形でそうした思い出を残しておこうと思ったんだ」
「ロックダウンになって、やることがなくなって、これまでやることがないなんてなかったからね。常にクリエイティヴ面では忙しくしていたんだ。だから、インスタグラムのページで短い物語を書くのに時間を使ったんだ。あれをやったことで、ものを書くのに入れ込んでしまったんだ。『よし、本でも書いてみるか』と思ったんだけど、その途方もなさを理解していなかったよ」
デイヴ・グロールは本をまとめるにあたって最も大変だったのがどの話を収めるか削っていくことだったと述べており、「スクリームというバンドだけでも1冊の本を書ける」と語っている。「ニルヴァーナ時代だけでも1冊を書くことができる。舞台裏で起きていたこと、音楽に込められたもの、ドラムのスツールから見えたものを描写するのに最もいい話を選んだんだ」
「音楽を演奏して、素敵な家族がいて、世界を旅して、いろんな職業の人と会ってきたけど、それを当然のことだと思ったことはない。信じてほしい。この本を書いたことを誇りに思っているし、みんなも楽しんでくれることを願っている」
先日、『ザ・ストーリーテラー:テイルズ・オブ・ライフ・アンド・ミュージック』からは抜粋も公開されている。「パンク・ロッカーとして新たな人生を始めることに決めた」とデイヴ・グロールはパンク・ミュージックと大人としての暮らしに導かれることになった体験を述べている。
「壊れやすい思春期の不安定さという外面を脱ぎ捨てて、本当の自分を形成することになる新たな皮をまとって成長し始めた。そして、世界にそれを見せるのが待ちきれなかった」
また、デイヴ・グロールは先日のインタヴューで新しいアルバムの方向性について示唆している。「俺たちが作ってきたアルバムはそれまで作ったアルバムへの回答となっているんだ。だから、今は壮大なプログレッシヴ・ロックのアルバムを作れという囁きが聞こえるよ」