ザ・ナショナルのアーロン・デスナーはエド・シーランの新作『-(サブトラクト)』に参加したことについて語り、「何がクールかという議論については飽きてしまった」と語っている。
アーロン・デスナーは5月5日にリリースされるエド・シーランの新作『-(サブトラクト)』の共同プロデュースを手掛けている。
「初めて人が気に入ってくれるアルバムを作ろうとせず、大人として自分がどこにいるかを正直にそのまま伝えるものを出すことになった」とエド・シーランは新作について語っている。新作は「恐怖と鬱、不安のスパイラルに陥ることになった」時期について描いた作品になっているという。
今回、『ガーディアン』紙のインタヴューでアーロン・デスナーはエド・シーランの「弱さや感情を引き出して、通常だったら彼の傾向にはない音楽を作りたかった」と語っている。
「ポップ・ミュージックを作ろうとしなきゃいけないとは思ってないんだ」とアーロン・デスナーは続けている。
エド・シーランとアーロン・デスナーはケントにあるスタジオで32曲に取り組み、そのうちの14曲がアルバムに収録されることになったという。「ヴォーカルを録っている時に彼が感情的になり過ぎて、使えないようなこともあったよ。生々しい心の底からの美しさがたくさんあるんだ」
コラボレーションに寄せられた批判についてアーロン・デスナーは次のように語っている。「エド・シーランは巨大なポップ・レコードを作っていて、批判するのは簡単だよね。でも、人間的な、アーティストとしての次元でいくと、彼は才能があるし、素敵なんだ。僕と一緒に崖から飛び降りてくれるのはこの上なく自然なことだったし、楽しいし、やりがいのあることだった。時が経つにつれて何がクールかという議論については飽きてしまったんだ」
アーロン・デスナーは『-(サブトラクト)』以降もエド・シーランと30曲以上に取り組んたことを明かしている。「よりよくなっていると思うから、それのほうがより楽しみなんだ」
先日、アーロン・デスナーは「僕とこうした曲を作る中でエド・シーランが見せてくれた弱さと正直さ、そしてこのアルバムをこの上なく誇りに思う」と述べている。
一方、エド・シーランは“Thinking Out Loud”の盗作を巡る裁判で陪審員に向けてギターを弾いて歌うパフォーマンスも行ったことが明らかになっている。
エド・シーランは自身の曲のコード進行を示して、ヴォーカルのメロディーについて説明するために“Thinking Out Loud”の一部を演奏したという。「ヴォーカルのメロディーを書く時というのは音声学なんですよね」とエド・シーランは語り、“Thinking Out Loud”が自宅で「I’m singing out now」というフレーズを発した時に生まれ、最終的に“Thinking Out Loud”に変化していったと説明している。