フォーク、ロックンロール、レアグルーヴ、渋谷系、ニューエイジ、アフロビート、ドラムンベース、ポップパンク……これまでのポップ史をふりかえると、新しいムーブメントは、過去の音楽のリバイバルとともに生まれてきました。
ポップミュージックは、常に「新しさ」を駆動力として前進を続けてきたイメージがありますが、「実は 『過去』の音楽こそ推進力として機能していた」と柴崎さんは論じます。
気鋭の音楽評論家による書下ろしで、あらゆる時代の音楽にアクセス可能となったデジタルストリーミング時代の必読書となっています。
本書の目次
第 1 章 ブルース
——「真正なる黒人音楽」を求めて
第 2 章 フォークとカントリー
——ルーツを呼び覚まし、コミュニティをつなぐ音楽
第 3 章 ロックンロールとオールディーズ
——繰り返される「若さ」のサウンド
第 4 章 レアグルーヴとヒップホップ
——リスナーによる音楽革命
第 5 章 ソフトロックとラウンジミュージック
——渋谷系の時代と引用と編集の論理
第 6 章 和モノとシティポップ
——「踊れる歌謡曲」の発掘と新しいノスタルジア
第 7 章 ニューエイジとアンビエント
——ウェルビーイングとストリーミング時代のリバイバル
第 8 章 アフリカ音楽
——「過去」と「記憶」を蘇らせるグローカルな実践
終 章 拡散するリバイバル