カニエ・ウェストは過去の自身の発言でブッキングできないと思われるライヴ会場を批判している。
カニエ・ウェストはタイ・ダラー・サインとのニュー・アルバム『ヴァルチャーズ』のリリースを控えており、度々延期されていたこのプロジェクトの第1弾は明日2月9日にリリースされると見られている。第2弾、第3弾のリリースはそれぞれ3月8日と4月5日に予定されている。
リリースに先立ってカニエ・ウェストはソーシャル・メディアでこれまでの発言を理由に自身をブッキングしないと思われるライヴ会場を批判している。
現地時間2月6日、カニエ・ウェストはインスタグラムのストーリーを投稿して、最近ソールド・アウトとなった『ヴァルチャーズ』のリリース・イベントを巡る苦労について言及している。
「ユナイテッド・センターが7分間で完売したんだ。ここ1年間で連絡することのできる唯一のアリーナだった。電話をしても自分には使わせてくれないと言われた。なんでかは分かるだろ。この件を助けられる人がいたら、ぜひそうしてほしい」とカニエ・ウェストは投稿して、すぐに投稿を削除している。
「この1年間はパフォーマンスさせてもらえなかったんだ」とカニエ・ウェストはすべて大文字での投稿も行っている。「(ライヴができなかった)エルヴィス・プレスリーの映画みたいな気分だよ」
この投稿を受けてカニエ・ウェストはショート・メールでライヴのオファーを受け取ったことを明かして、アルバムのプロモーションのために訪れる可能性のある会場一覧のスクリーンショットを公開している。
会場一覧には今夏の予定だというトロント、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスの会場が記され、エジプトのカイロやUAEのドバイに加えて、東京の公演日程も記されている。
また、カニエ・ウェストはリオ・デ・ジャネイロのコルコヴァード山や中国の万里の長城、ガザのピラミッドでパフォーマンスを行う「選択肢としての可能性」もスクリーンショットで示唆していた。
先日、カニエ・ウェストはインスタグラムの投稿でこれまでの反ユダヤ主義的な発言について謝罪していた。
カニエ・ウェストは2022年10月よりツイッターやインスタグラムで反ユダヤ主義的な発言をしており、そのためにアカウントは停止されることとなっていた。
カニエ・ウェストは昨年12月にヘブライ語のメッセージを投稿しており、次のように記されていた。「私の言動によって意図せぬ感情を引き起こしたことについてユダヤ人コミュニティに心から謝罪します。傷つけるつもりも、無礼なことをするつもりもありませんでした。私が引き起こしたかもしれない痛みについて深く後悔しています」
「自分を見つめ直し、今回の経験から学んで、今後は繊細で理解ある行動をとることを約束します。みなさんに許してもらうことが自分にとっては重要で、償いをして、大きな結束を促進していきます」
カニエ・ウェストの反ユダヤ主義的な発言については非難を受けており、弁護士、事務所、レコード会社、アディダスやバレンシアガといったファッション・ブランドから契約を打ち切られている。世界各地の有名人や政治家もその発言を批判していたが、カニエ・ウェストはクリス・クオモとのインタヴューで「反ユダヤ主義」という概念自体を否定していた。
カニエ・ウェストとタイ・ダラー・サインはノース・ウェストが出演する新曲“Talking/Once Again”のミュージック・ビデオをインスタグラムで公開している。