a-haのフロントマンであるモートン・ハルケットはパーキンソン病であることを公表している。
a-haは現地時間6月4日に声明を発表しており、次のように述べている。「これは誰もが伝えたいような類のニュースではありませんが、お伝えします。モートン・ハルケットはパーキンソン病を抱えています」
65歳のモートン・ハルケットは病気の詳細について説明して、かつて健康状態について「厳重に伏せていた」が、公表することにした理由について述べている。
「診断を受け入れることに問題はありませんでした。時間をかけて、94歳の父親による生物は徐々に屈していくという姿勢を心に刻んできました。使えるものは何でも使っていくしかありません」
「明かしたいと思っている自分もいました。先程も言ったように、診断を受け入れることは私にとって問題ではありませんでした。私を止めていたのは仕事をする上での平穏と静寂を求める気持ちでした。全身の機能が衰えるのを防ぐために、できる限りの努力をしています」
「薬を服用するのとその副作用を管理するのは難しいバランスです。複雑な動きや社会的な活動、人からのお誘い、日々の日常生活、そういったものに身体で対応していくにあたって見事な仕草を真似するには判断しなければならないことがたくさんあります」
モートン・ハルケットはアメリカのメイヨー・クリニックでの治療後、一部の症状が「緩和された」として、2024年6月に「左脳の深部に電極を埋め込む神経外科手術を受けた」ことを明かしている。
モートン・ハルケットは歌えるかどうかについて次のように述べている。「正直、分かりません。歌う気になれないのですが、それは自分にとって兆候でもあります。仕事という点では柔軟に考えています。完全にテクニックの部分でコントロールできるとは思えません」
「問題は声で自分自身を表現できるかどうかです。現状ではそれは無理です。でも、今後いつかできるかどうかは分かりません」
モートン・ハルケットは「善意からすべきことや対処法について多くのメッセージが寄せられた」ことには胸を打たれたとしつつも、「自分にとって有効な専門家の意見を聞かなければならない」と述べている。
「他のことは試すことができないでしょう」とモートン・ハルケットは続けている。「私のことは心配しないでください。なりたい自分を見つけてください。それは日々の新しい営みによるものです。私たちの存在の基盤である自然のよき従者となってください。まだ間に合う内に環境を大切にしてください。エネルギーと努力を現実の問題に注いで、私は治療を受けていることを分かってもらえればと思います」
パーキンソン病はアルツハイマー病に次いで世界で2番目に一般的な神経変性疾患で、イギリスのNHSによれば、イギリス国内では14万5000人の患者がいる。主な症状には不随意の震え、通常より遅い運動、筋肉の硬直などが含まれる。
この疾患の発症原因は明確にわかっておらず、薬物療法は症状の管理に役立つものの、治癒や進行の遅延には効果を上げていない。
モートン・ハルケットはa-haのフロントマンとして80年代に名声を得て、1985年発表のヒット曲“Take On Me”で今でも広く知られている。
a-haで11枚のアルバムをリリースしているほか、ソロでも6枚のアルバムをリリースしており、ソロとしての最新作は2014年発表の『ブラザー』となっている。