BBCはデヴィッド・ボウイの新たなドキュメンタリー作品『デヴィッド・ボウイ:ザ・ファースト・ファイヴ・イヤーズ(原題)』の詳細を発表している。
『ジギー・スターダスト』からベルリン時代の終わりまでというクリエイティヴ面でのピーク期を描いた2013年放送の『デヴィッド・ボウイ 5つの時代』や、『ザ・ネクスト・デイ』や『ブラックスター』といった最後の時期の作品について追った2017年放送の『デヴィッド・ボウイ 最後の5年間』に続く本作は、デヴィッド・ボウイが名声を得る前の時期を振り返るもので、長編ドキュメンタリー3部作の最後となる作品であり、フランシス・ウェイトリーが監督とプロデューサーを務めている。
BBCアーカイヴスからは新たに1965年11月2日に行われたBBCによるオーディションを、デヴィッド・ボウイ・アンド・ザ・ロウワー・サードと呼ばれるバンドが受けていた際の書類が発掘されている。オーディションに出された音源は“Chim Chim Cher-ee”のカヴァーや“Baby That’s A Promise”と題したオリジナル曲となっている。
今回公開されたトレイラー映像はこちらのサイトから。
https://www.bbc.co.uk/mediacentre/latestnews/2018/david-bowie
トレイラーではザ・ロウワー・サードのドラマーだったフィル・ランカスターが初めてこの書類を目にする時の映像が使用されており、バンドの評価として「かなり変わったサウンド」であるものの「個性がなく」、「特段面白いわけではなく」、「練習して改善するものでもない」などと記されている。
BBC2の責任者であるパトリック・ホーランドは次のように語っている。「フランシス・ウェイトリーはデヴィッド・ボウイの驚くべき人生におけるその変化を描いた素晴らしい作品を2作も既に手掛けています。本作は3部作を締めくくる作品で、ボウイにとって最も重要かつ驚きに満ちた最初の5年間を描いています。この作品をBBC2で放映できることを嬉しく思います」
『デヴィッド・ボウイ:ザ・ファースト・ファイヴ・イヤーズ』では、非常に密接な関係にあった生涯の友人であるクリスティーナ・アマデウス、かつての恋人であるヘルミオーネ・ファージンゲール、これが最後のインタヴューとなったリンゼイ・ケンプ、プロデューサーのトニー・ヴィスコンティ、かつての恋人で友人だったダナ・ギレスピー、生涯の友人だったジェフ・マコーマックとジョージ・アンダーウッド、プロデューサーのマイク・ヴァーノン、初期のプロデューサーだったトニー・ハッチ、ザ・スパイダー・フロム・マーズの最後の現存するメンバーであるミック・ウッドマンジーらの独占インタヴューが使われているという。
『デヴィッド・ボウイ:ザ・ファースト・ファイヴ・イヤーズ』は2019年にBBC2で放映される。デヴィッド・ボウイは2000年のグラストンベリー・フェスティバルのパフォーマンスが完全版でリリースされることも決定している。
2000年6月25日にヘッドライナーとして出演したデヴィッド・ボウイによるパフォーマンスを収録した本作は海外で2CD+DVD、3枚組LP、2枚組CD、デジタルという形態でリリースされ、今回初めて完全版という形でリリースされる。本作のアートワークはや『ザ・ネクスト・デイ』や『★(ブラックスター)』のアートワークを手がけたジョナサン・バーンブルックが担当しており、著名な作家のキャトリン・モランによる原稿も同封される。また、デヴィッド・ボウイの印象的なアレクサンダー・マックイーンのフロック・コート姿の写真や、英『タイム・アウト』誌のために書かれたデヴィッド・ボウイによるダイアリーも同封されるという。
デヴィッド・ボウイはボックスセット『ラヴィング・ジ・エイリアン [1983-1988]』が10月12日にリリースされることも決定している。