トレント・レズナーはアカデミー賞で作曲賞を受賞したことでナイン・インチ・ネイルズを終わらせることを考えたと明かしている。
トレント・レズナーはデヴィッド・フィンチャーが監督を務めた『ソーシャル・ネットワーク』で2011年のアカデミー賞において作曲賞を受賞している。この受賞はトレント・レズナーに自身のロックスターとしてのキャリアを再考させることになったという。
「最初の映画でアカデミー賞を受賞したら、それはちょっと混乱するわけでね」と彼は『ヴァラエティ』誌に語っている。「そこからは下がるしかないわけだろ? それでこう考えるようになるんだ。もしかして『ロックンロールなんてくそくらえだ。ロック・バンドでやっているような年齢の制限もない形で生まれ変わったんだ。一つのことにすべてを賭けるべきなのか?』ってね」
彼は次のように続けている。「だけどさ、アカデミー賞を受賞するのと同じくらい俺たちにおいて素晴らしかったのは、次の日の昼飯時には受賞する前と同じ、そんなのに値しない連中に戻っていたということでね。いい気分だったのは18時間かそこらだよ。素晴らしい経験だったし、アカデミー賞のおかげで多くの尊敬も得たけどさ。俺たちの頭と欠陥が存在する限りは、アカデミー賞は俺たちの間違ったすべてのことに合わなかったんだよね」
「あれのおかげで俺たちは、映画のスコアで更なる役割を果たせるのかとかって考えるようになった。すべてやっていく主義にするのか、すべてにチェックマークをつけていこうとするのか、複雑なオーケストラのスコアからロマンチック・コメディまで、すべてをできるようになりたいのか、俺たちは熟練の職人になるのか、もしくはあらゆる技術とスタイルを扱うようになるのか、ってね」
トレント・レズナーと共にアカデミー賞を受賞したアッティカス・ロスはトレント・レズナー以外では唯一のパーマネント・メンバーとしてナイン・インチ・ネイルズに加入している。
2人は先日、ジョナ・ヒルの監督デビュー作となる映画『ミッド90s(原題)』のサウンドトラックが公開されている。
2人は他にも2013年のグラミー賞を受賞した『ドラゴン・タトゥーの女』のサウンドトラックも手掛けている。