レディオヘッドのトム・ヨークは、全米ツアーの初日となったソロ公演で『サスペリア』のサウンドトラックに収録されている“Unmade”を披露している。
トム・ヨークは10月26日に、1979年に公開された同名作をルカ・グァダニーノがリメイクした映画『サスペリア』のサウンドトラックをリリースしている。25曲が収録されたこのサウンドトラックには、ロンドン・コンテンポラリー・オーケストラや聖歌隊、パーシャ・マンスロブらが参加しているほか、トム・ヨークの息子であるノアが2曲でドラムを披露している。
トム・ヨークは現地時間11月23日に行ったフィラデルフィア公演の2度目のアンコールの中で、“Unmade”をライヴで披露している。“Unmade”はこの日、ソロ楽曲やアトムス・フォー・ピースの楽曲で構成されたセットの中で『サスペリア』から披露された唯一の楽曲となっている。
観客が撮影した“Unmade”のパフォーマンス映像はこちらから。
一方、トム・ヨークは翌11月24日に行ったボストン公演で“Unmade”の代わりに“Suspirium”を披露している。「セットリスト.FM」によれば、当初プリントされていたセットリストには“Unmade”が書かれていたものの、披露されなかったのだという。
“Suspirium”は、先日トム・ヨークがBBCラジオ3の番組「レイト・ジャンクション」のために制作したプレイリストにも含まれている。レディオヘッドの“Burn The Witch”から始まるこのプレイリストには、エイフェックス・ツインやカール・ストーンらの楽曲も含まれている。
一方、トム・ヨークは先日、映画音楽を手掛けるバンドメイトのジョニー・グリーンウッドに「嫉妬していた」ことを明かしている。
ジョニー・グリーンウッドのような映画音楽の経験が豊富にある人物がいたことは今回の『サスペリア』の制作の助けになったかと訊かれると、トム・ヨークは次のように答えている。「正直に言うと、彼には少しだけ嫉妬していたんだ。ただ、自分にはできないと思ってやろうとはしなかったんだけどね」とトム・ヨークは明かしている。
また、トム・ヨークは先日、これまでやってきたものとは「まったく違う」とする「政治的な」ソロ・アルバムの存在を明かしている。「今回のやり方はコンピューターに依拠しているものが真逆なんだ」とトム・ヨークは語っている。
「僕らは多くのサウンドやらエフェクトやらで即興で演奏するんだ。アルバムを作るにはすごく妙なやり方だけど、すごく楽しいんだ」。また、コンピューターに飽きてしまったのかと尋ねられると、トム・ヨークは次のように答えている。「常に飽きてるよ」