レディオヘッドのギタリストであるエド・オブライエンは最近バンドで「オンラインのミーティング」を行ったことを明かし、『キッド A』や『アムニージアック』の20周年を記念した特別なことがあるかもしれないと語っている。
エド・オブライエンはソロ・デビュー・アルバムについて『NME』に語っており、今はバンドメンバーが「個々のことをやっている」時期だけれども、バンドの今後について話し合ったことを明かしている。レディオヘッドが最後にリリースしたアルバムは2016年の『ア・ムーン・シェイプト・プール』となっている。
「僕らは継続中のバンドであり、オンラインのミーティングもやったよ。最近、Zoomを使ってね」とエド・オブライエンは『NME』に語っている。「新作について話をしたんだ。でも、近い将来ということでいくと、みんな個々のことをやっているからね。レディオヘッドを再始動するのにふさわしいと感じたら、やることになるんだろうね」
彼は次のように続けている。「レディオヘッドには様々な章があるからね。『OKコンピューター』までが一つの章で、『キッド A』から『ア・ムーン・シェイプト・プール』までが別の章となっている。今は線を引いているところで、次の章がどうなるか考えているところなんだよ。それが僕らが次に見出すことになるものだよね」
2017年にリリースされた『OKコンピューター』の20周年盤に続いて、2000年発表の『キッド A』と2001年発表の『アムニージアック』についても20周年の同様のプランがあるかと訊かれて、エド・オブライエンは次のように語っている。
「その手の質問には何も明かすことができないんだ。でも、何かをやろうと話はしているよ」と彼は応じている。「新型コロナウイルスですべてが宙に浮いてしまったけれど、たくさんのアイディアが議論に上がったんだ。祝福することができたら素晴らしいんだろうけど、問題もある。20年も前に出たアルバムのことでどうやって盛り上がれるのか?っていうね。僕にはできないよ。あの時のことはありがたいし、多くの人にとって大切なのも分かるんだけど、昔のことだからね」
エド・オブライエンは次のように続けている。「個人的に言えば、僕は振り返ることをしないんだ。過去のことはずっと前かのように感じて、あまり重要ではなくなってしまうんだよ。もちろん、関心を持ってもらえるのは嬉しいけどさ。僕はレディオヘッドのファンじゃないからね。レディオヘッドの一員なんだ。僕にはまったく違った体験なんだよ」
昨年、トム・ヨークはレディオヘッドからの新たなリリースについて言及し、『キッド A』と『アムニージアック』期を再び振り返ることを考えていると語っていた。
「僕がアートワークについてスタンリー(・ドンウッド)とやりとりをした当時のファックスが入ったファイルの箱を最近見つけたんだけどさ。笑えたね。僕はそうしたページや写真のコピーなんかを受け取ると、スタジオ中に散らかして、そのままにしたんだ」
「ナイジェル(・ゴッドリッチ)はそれを手に取ると、『このままにしておいたほうがいい』と考えたみたいでね。僕はすごく集中できたと同時に、怒っていたし、混乱してたし、偏執的だった。当時、関わっていた人を見て、『この人たち誰だっけ?』なんて言ったしね。そうしたマテリアルを使って、なにかクールなことをやってみるよ」
先日、レディオヘッドは『キッド A』に収録されているインストゥルメンタル曲“Treefingers”のエクステンデッド・バージョンが公開されている。また、レディオヘッドはこれまでのディスコグラフィーの音源をYouTubeに追加したほか、バンドのマテリアルをオンライン・アーカイヴとして提供する「パブリック・ライブラリー」を立ち上げている。
レディオヘッドは新型コロナウイルスによるロックダウンが続くなか、過去のライヴ映像を配信することも発表している。
エド・オブライエンのソロ・デビュー・アルバム『アース』は4月17日にリリースされる。