アヴィーチーの父親であるクラス・バークリングはアヴィーチーの本名が付けられた慈善団体「ティム・バークリング財団」を設立した経緯や彼が生前に行っていた慈善活動などについて語っている。
本名をティム・バークリングというアヴィーチーは2018年4月20日にオマーンのホテルの部屋で遺体で発見されている。享年28歳だった。
アヴィーチーの遺族は今年3月、「精神疾患や自殺防止の分野に取り組んでいる人々や団体を支援することに最初は主眼を置いた」ティム・バークリング財団を設立することを発表して、次のように述べている。「ティムは変化をもたらそうとしていました。彼の名の下に財団を始めることは彼の記憶を讃え、彼の思いを行動にし続けています」
アヴィーチーは本日6月7日にニュー・アルバム『ティム』がリリースされており、アルバムからの収益はティム・バークリング財団に寄付されることが発表されている。
今回、クラス・バークリングは米『ビルボード』誌のインタヴューに応じてティム・バークリング財団が掲げている目標について次のように語っている。「メンタルヘルスの問題や自殺の予防、絶滅危惧種の動物や自然の保護、飢餓問題の解決、社会福祉の提供という、4つの分野に焦点を置いています」とクラス・バークリングは語っている。「ティムの悲劇的な死をきっかけに、メンタルヘルスや若者の自殺についての問題に焦点が当てられるようになりました。アヴィーチーというのは大きな影響力のあるブランドで、ティムは人気者だったのです」
彼は次のように続けている。「彼の音楽は今も世界中の人々に影響を与えています。私たちはメッセージを伝えることができると信じていますし、世論に変化をもたらして議論を活性化し、問題の解決に貢献できることを願っています。個人的なことを言えば、目に見える結果が欲しいと思っています。ただ座って話をしながらお金を費やすようなことはしたくないのです」
クラス・バークリングは野生動物や自然環境の保護活動について、アヴィーチーも生前に関心を向けていたことだとして次のように語っている。「ティムは動物や自然を愛しており、象の保護や自然環境の保護のために多大な金額を寄付していました。森林や自然環境を破壊するような密猟者や会社に対して彼はよく憤りを露わにしていました。彼はアフリカの飢餓問題を解決するために『ハンガー・エイド』に寄付をしたり、ホームレスの方々のために『フィーディング・アメリカ』に寄付をするなど、様々な支援を行っていました。ティムはツアーから引退した後で始めた旅行を通じて、これらの問題をより意識するようになり、他のチャリティ活動にも目を向け始めていたところでした」
クラス・バークリングは続けて、今でもアヴィーチーへのファンからのメッセージは届いているのかという質問に次のように答えている。「今も続々と届いています。例えば、ストックホルムの自宅近くにある教会の彼のお墓には、いつも多くの方々に訪れていただいています。彼らは愛のあるメッセージを小さな手紙に書いてお供えしてくれます。教会の決まりで本当は禁止されているのですが、それでもお供えしてくれるのです」とティム・バークリングは笑いながら語っている。
「私たちは昨年、ファンの方々にメッセージの共有や交流を図っていただくためのウェブサイトを立ち上げました。寄せていただくメッセージはとても嬉しい気持ちで読んでいます。分別のある方々ばかりで、たくさんの方々がティムや彼の音楽についてのメッセージを寄せてくれているのです」
アヴィーチーの追悼サイトはこちらから。
本日リリースされた『ティム』には、コールドプレイのクリス・マーティンが参加した“Heaven”やイマジン・ドラゴンズが参加した“Heart Upon My Sleeve”、坂本久の“上を向いて歩こう”を使用した“Freak”等、全12曲が収録されている。
『ティム』のストリーミングはこちらから。