明るい未来を示した 森重樹一 休養前のZIGGYライヴ

4月5日から札幌を皮切りに始まったZIGGYの全国ツアー『ROCK SHOW season2』。

昨年秋のツアー『ROCK SHOW』の第2章にあたり、当初は11公演の予定だったが東京と仙台の2本の追加公演も発表されるなど、ファンからの反響は上々!

そんな中、5月24日、ファイナル公演を迎えた。

会場は ZeppDiverCityTokyo。

このライヴの後、森重樹一はポリープの手術を行ない、8月24日に東京オリンパスホール八王子での復帰ライヴまで休養となるということもあってか、本ツアーでの東京公演としては3本目ながら会場となった1,200人のファンが駆けつけた。

うれしいサプライズの発表もあったこのライヴ。

その内容も含めて、ライヴ・レポートをお届けしよう。

場内に流れていたSEがフェイドアウトし照明が暗転、そして7色の照明とディスコ・ナンバーが流れ始めると、大きな歓声が上がる。

その歓声に迎えられるように、森重を支えるカトウタロウ(g)、Toshi(b)、CHARGEEEEEE…(ds)、佐藤達哉(kb)が登場し、CHARGEEEEET…がひとあおり。さらに佐藤もステージ中央でフロアを盛り上げていく。

そして、森重が現われ、さらに歓声は大きなものに!いよいよ ROCK SHOW の開幕だ!!

1曲目を飾ったのは最新シングルの「ヒカリノアメ」(future disco ver.)。4つ打ちのディスコ・ビートが会場をダンス・ホールに変えていく……いや、変わらない。
どんなサウンドやスタイルであれ、響き渡るのは森重を中心としたZIGGYのロックン・ロール。

4人のメンバーを含めて、一体となったライヴは間違いなくロック・ショーである、そして、森重の存在感!
こういう表現が適切かどうかわからないが、とてもノドにポリープができているとは思えないほどのパワフルな歌でファンを圧倒していく。
もちろん、メンバーも負けていない。
CHARGEEEEEE…の華のあるドラミング、コーラスでも活躍するバンマスのカトウタロウ、多彩な音色も操り楽曲に彩りを加える佐藤達哉、そして当初は静かな印象もあったが今では頭を激しく振るというステージングも見せるToshi。
森重とこの4人でZIGGYであることを印象づけてくれる。

その証拠は、5曲を終えた時の森重の“We are ZIGGY!!”というシャウトにもあるだろう。ライヴは『ROCK SHOW season2』というだけあって、アルバム『ROCK SHOW』の楽曲が軸にしつつも、スネイク・ヒップ・シェイクス時代の「R&R ミュージックに首ったけ」や「DEADEND KIDS」、あるいは『SOUND TRAX』(91 年発表)に収録されている「GOINʼ CRAZY」など名曲も披露されていく。

もちろん、そうした楽曲への反応も悪くない。悪くないどころか、その熱気は上昇していくばかり。
ファンのZIGGY愛の深さをあらためて思い知らされるばかりだ。

そうした好反応を受けてのことだろうか、9曲目を終えてのMCで森重があらためてファンへの感謝を述べる。
そして、大好きなファースト・アルバムから 1 曲、という言葉に続いてプレイされたのは「6月はRAINY BLUES」。
四捨五入すると60歳だと冗談まじりに語った森重だが、そのキャリアに裏打ちされた説得力を伴う歌は確実に観客の心をとらえていた。

続いては森重がアコースティック・ギターを手に「君の笑顔より美しい花を知らない」「STAY GOLD」を歌い上げていく。
ハードでアグレッシヴなZIGGYもいいが、こうした楽曲でも森重が生んできたメロディの美しさを再確認できる一幕でもあっただろう。
続いてのMCでは、現在シングルを制作中であること、そのタイトルが「ここから消え失せろ」であることが初めて発表される。ちなみにその「消え失せろ」の対象はポリープであるとのこと。
そして、来春にはニュー・アルバムを作ることも発表され、さらに大きな歓声がわき起こった。そんな未来への期待を抱かせてくれた後のブロックは、『ROCK SHOW』収録の「銀のパレット」「時空の旅」、シングル「ヒカリノアメ」収録の「SOMETIMES」と、2018-2019年型の ZIGGYを提示。
その後も、ベース・ソロ的なシーンをはさみ、「CCELEBRATION DAY」、佐藤達哉のピアノに導かれる疾走曲「赤の残像」、アッパーな「逃避行」など、2017年の再始動以降の楽曲を重ねていく。

そうした楽曲達は、それぞれ曲調こそ異なるもののどれもが“今”のZIGGY印が深く刻み込まれたもの。
当たり前だが、80年代や90年代のZIGGY印とも違うし、森重のソロ活動での楽曲とも異なる。
森重、カトウタロウ、Toshi、CHARGEEEEEE…、佐藤達哉という5人が集まったからこそ生まれるグルーヴがZIGGYを現在を生きるバンドにしているのだ。
そして、そのグルーヴがライヴでさらに輝きを増して響いていく。そこに懐かしいピアノの音色やヴィンテージなギター・サウンドが入っていたとしても、2019年、ライヴ・シーンの最前線を走っている5人から生まれてくるサウンド、楽曲には2019年のZIGGY印が刻み込まれている。

さて、ライヴ運びが絶妙でテンポがいいから気づかなかったが、もう本編最後の3曲だ。
言い古された表現だが、楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
ラストは、99年発表のアルバム『Goliath Birdeater』収録の「VENUS」から「WONDERFUL FEELING」(『ROCK SHOW』 収録)というハードでメロディアスなロックン・ロールを連発!
そして最新シングル「ヒカリノアメ」から「MELODY」をプレイ、ハッピーな空気感を作り上げて本編は幕を閉じた。
ここまでで2時間以上、24曲が披露されている。ふつうなら充分すぎる内容だ。
しかし、ファンのZIGGY愛は深すぎるゆえか、まだまだ森重とZIGGYを求める。

アンコールでは、本編とは逆にまず森重がステージに登場。
メンバーを呼び込んでいく。 そして、新しいサプライズとしてこの5人でファースト・アルバム『ZIGGY~IN WITH THE TIMES』をリレコーディングすることが発表された。
このアルバムについて、“想像を超えてやる”という CHARGEEEEEE…の力強い宣言も飛び出したことを付け加えておこう。
さらに、年末の中野サンプラザへの思い、意気込みなどが語られると、ファンから大きな歓声と拍手が贈られた。続けて、『ROCK SHOW』からハード・バラッドの「時の流れる音を聞けば」、『2017』から切なさも内包したメロディアスな 「頬杖と有限の夜」を2連発!2度目のアンコールは、まさに“イケイケ!”。

最新シングルから「ヒカリノアメ」のhyper punk ver.を叩き付けたかと思えば、セカンド・アルバム『HOT LIPS』(88 年発 表)から「TOKYO CITY NIGHT」をプレイし、新旧のファンを喜ばせる。
そして、最後に届けられたのは、日本の音楽史に残る「GLORIA」!
森重樹一休養前のZIGGYライヴは、これ以上ない盛り上がりとともに幕を閉じた。

2回のアンコールを含めて、全30曲。約3時間のROCK SHOW。まさに圧巻の一言だった。
そして、復帰第1弾ライヴとなる8月24日の東京オリンパスホール八王子では、どんなZIGGYを見せてくれるのか?
そして、全国ツアーやニュー・シングル、その先にあるニュー・アルバム……ZIGGY の明るい未来を示してくれたツアー・ファイナルとなった。

ZIGGY TOUR 「ROCK SHOW season2」

2019.5.24 @Zepp DiverCityTokyo セットリスト
1 ヒカリノアメ(future disco ver.)
2 この夜の向こうへ
3 ROCK SHOW
4 その引き金を引け
5 LET ME GO R&R
6 IʼM GETTINʼ BLUE
7 R&R ミュージックに首ったけ
8 GOIN’CRAZY
9 DEADEND KIDS
10 6 月は RAINY BLUES
11 君の笑顔より美しい花を知らない
12 STAY GOLD
13 銀のバレット
14 時空の旅
15 SOMETIMES
16 CELEBRATION DAY
17 赤の残像

18 逃避行
19 DON’T GET ME DOWN
20 I CANNOT GET ENOUGH
21 まだ見ぬ景色を見たくて
22 VENUS
23 WONDERFUL FEELING
24 MELODY
~ENCORE1~
01 時の流れる音を聞けば
02 頬杖と有限の夜
~ENCORE2~
03 ヒカリノアメ(hyper punk ver.)
04 TOKYO CITY NIGHT
05 最後の声が途切れるまで 06 GLORIA