明るい未来を示した 森重樹一 休養前のZIGGYライヴ

場内に流れていたSEがフェイドアウトし照明が暗転、そして7色の照明とディスコ・ナンバーが流れ始めると、大きな歓声が上がる。

その歓声に迎えられるように、森重を支えるカトウタロウ(g)、Toshi(b)、CHARGEEEEEE…(ds)、佐藤達哉(kb)が登場し、CHARGEEEEET…がひとあおり。さらに佐藤もステージ中央でフロアを盛り上げていく。

そして、森重が現われ、さらに歓声は大きなものに!いよいよ ROCK SHOW の開幕だ!!

1曲目を飾ったのは最新シングルの「ヒカリノアメ」(future disco ver.)。4つ打ちのディスコ・ビートが会場をダンス・ホールに変えていく……いや、変わらない。
どんなサウンドやスタイルであれ、響き渡るのは森重を中心としたZIGGYのロックン・ロール。

4人のメンバーを含めて、一体となったライヴは間違いなくロック・ショーである、そして、森重の存在感!
こういう表現が適切かどうかわからないが、とてもノドにポリープができているとは思えないほどのパワフルな歌でファンを圧倒していく。
もちろん、メンバーも負けていない。
CHARGEEEEEE…の華のあるドラミング、コーラスでも活躍するバンマスのカトウタロウ、多彩な音色も操り楽曲に彩りを加える佐藤達哉、そして当初は静かな印象もあったが今では頭を激しく振るというステージングも見せるToshi。
森重とこの4人でZIGGYであることを印象づけてくれる。

その証拠は、5曲を終えた時の森重の“We are ZIGGY!!”というシャウトにもあるだろう。ライヴは『ROCK SHOW season2』というだけあって、アルバム『ROCK SHOW』の楽曲が軸にしつつも、スネイク・ヒップ・シェイクス時代の「R&R ミュージックに首ったけ」や「DEADEND KIDS」、あるいは『SOUND TRAX』(91 年発表)に収録されている「GOINʼ CRAZY」など名曲も披露されていく。

もちろん、そうした楽曲への反応も悪くない。悪くないどころか、その熱気は上昇していくばかり。
ファンのZIGGY愛の深さをあらためて思い知らされるばかりだ。

そうした好反応を受けてのことだろうか、9曲目を終えてのMCで森重があらためてファンへの感謝を述べる。
そして、大好きなファースト・アルバムから 1 曲、という言葉に続いてプレイされたのは「6月はRAINY BLUES」。
四捨五入すると60歳だと冗談まじりに語った森重だが、そのキャリアに裏打ちされた説得力を伴う歌は確実に観客の心をとらえていた。

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